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ホワイトセイバー  作者: 藤原明日來
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プロローグ

アメコミに憧れて書いて見ました。

シンセンスシティと言う名の巨大都市。

そこのとある二階建ての建物に、五人の男が集まっていた。

男達はそこの一室にある棚に集まり、互いに向い合わせで何かを話し合う。

「本当に大丈夫なのか?」

1人の男が不安そうに聞くと、その隣に居たがたいの良い男が軽く叱咤する。

「馬鹿かお前は!今さら何言ってやがる。準備だって整ったんだ。やるしかねぇだろ」

「でも……」

それでも不安そうな男に、1人だけ離れた場所にいるパソコンを持った男が笑いかけた。

「大丈夫だよ。上手くいくって」

そう言うと、五人組のリーダーと見られる男が、全員の顔を見渡し、口を開いた。

「良いか、俺がさっき言った通り動けよ?」

男達全員が頷く。それを確認したリーダーは棚に手をかけ、ズズズ、と音をたてて横にずらした。

すると、棚の下から人が1人入れるくらいの穴が現れる。

男達はマスクを被り、穴の中にパソコンを持った男を残して1人ずつ入った。

穴は思った以上に暗かったが、電灯を持ち込んでいたのでさして問題はなかった。

そのまま穴の中を少し進むと、もう行き止まりになっていた。

「ここだ。おい、爆薬を出せ」

リーダーの指示を受けた男の内1人が、袋から火薬がそこそこあるだろう爆弾を取り出した。

リーダーはそれを受け取ると、行き止まりの壁に設置する。そしてそれをいくつかの砂袋で覆い、3人がかりで押さえつける。


そして爆破。


砂袋のお陰もあってか、衝撃は吸収され、音も響かなかった。

爆破で開いた穴を抜けると、開けた場所に出た。眼につくのは何列も積み上げられた札束の山。

そう。そこは銀行の金庫だ。

男達はそこで銀行強盗を働くつもりなのだ。

「おい、監視カメラは?」

リーダーは無線機を懐から取り出すとマイクに向かって小声で話し出す。すると、マイクの向こう側からノイズ混じりの声が流れる。

『大丈夫だよ。ハッキングで映像を偽造してるから怪しまれないはずだ』

声の主は1人だけ残ったパソコンを持った男だ。

「分かった。よし、袋に金を詰めろ!」

男達は一斉に目につく札束を袋に一通り詰められるだけ詰める。

そうしてあらかた詰め終わると、彼らは通った穴へ引き換えし、ハッカーの待つ建物に戻った。

「終わったぞ!」

「やったね!よし、後は車に積んで逃げるだけだ!」

「ずらかるぞ!」

ごには急いでその場から離れようと部屋を後にする。


――筈だった。


「ぐぁああ!」

「な、何だ!?」

リーダーは出てきた部屋に戻ると、衝撃の光景を眼にした。

仲間の1人が血を流して倒れていたのだ。

そしてその傍には、強盗達とは明らかに違う姿の男らしき人物が立っていた。

男達は思わず眼を見開いた。その人物が全身を奇妙なスーツで覆っていたからだ。

白と青を基調とした全身タイツに胸や腕、脚に装甲等を着けたようなスーツで、胸には青いX字の切り裂き跡の様なマークがある。

頭部には二つ出っ張りがあり、シルエットだけみれば猫耳の様だ。

そしてその人物の手には海老ぞりの刃物、日本刀を持っていた。

「テメェ、誰だ!?」

リーダーが問うと、その人物はおもむろに答えた。


「俺は……セイバー。ホワイトセイバーだ」



次の日、警察署の前に、拘束された五人組の強盗等が手負いの状態で放り出されていた。

その内のリーダーと見られる男は脅えた様子で証言した。

「セイバーが出た」と。

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