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本日は晴天こちら姫風工務店  作者: アルファルド
1章ユニコーンと姫君の涙
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第一話

 古くさい事務所に机の上に足を載せた20代前半の男が煙草を吹かしている。

「彩斗さん〜。この書類何処に起きますかぁ〜?」

 扉を開き、白い髪の長い少女が手に書類を持って事務所に入ってくる。


「あぁ〜、そこの机に積んどけや、どうせ見んのは俺じゃねぇしな」

「さすが彩斗さん、自分のやりたく無いことは全部人任せ。そこに痺れる〜憧れる」

 彩斗がふざけていると事務所のドアが叩かれる。宇佐美が反応し直ぐにドアに向かい開けるとそこには20代前半の女性が笑顔で立っていた。

「ポッキー食べる?」

「食べるです!!」

 女性がいきなりポッキーを進め宇佐美が目を輝かせ女性が笑顔で渡すと彩斗の方に歩いてくる。

「貴方が姫風彩斗かしら?」

「あぁ、あんたは?」

 女性が彩斗に訪ね彩斗は肯定する。

「私は魔術協会、オーストラリア支部所属、アン・ワイズメルよ」

 アンは名乗りながら手を出し握手を求めると彩斗はそのまま手を握かえす。

「貴方に依頼したいことがあるのよ」

「お仕事ですか!?」

 さっきまでポッキーを貪っていた宇佐美が仕事の話としりソファーを片付け始める。

「出来ました!!」

「「はや!?」」

 アンはソファーに腰をかけると彩斗も対面側のソファーに腰をかける。

「仕事の話なんだけど貴方にはこの街にある、あるものを回収して欲しいのよ」 アンはカバンから資料を取りだし彩斗に差し出す。彩斗は受けとるとそこには角の生えた純白の馬の写真が貼り付けられていた。

「幻想種ユニコーン」

 幻想種とは人々の噂などがある程度の神秘性を持つことで生まれる生き物で物語に登場しる生物を模していることが多い。

「その通りよ、ユニコーンしかも100年ものよ」

「あんた、バカか、幻想種はそのかけた年月がそのまま反映される、人間にどうこうできる代物じゃない」 彩斗は机を叩くと宇佐美がお茶を持ってくる。

「お茶を持ってきました〜」

「なにも捕獲知ろなんて言ってないわ、見つけて欲しいのよ」

 アンはティーカップから紅茶を啜ると軽く呟く。

「見つけさえすれば魔術協会も動けるのよ」

「動けるだと?今はまるで動けない口振りだな」

 アンの言葉に彩斗はタバコに火をつけながら疑問を口にする。

「睦月市の五弦機関と言えばわかるかしら?」

「あの老獪共、魔術協会に圧力かけてやがんのか」

 彩斗は頭を掻きながらぼやくとため息をつく。

「依頼は受けよう」

「あら、あっさり受けるわね」

 アンはかなりあっさりと依頼を受けた彩斗に少し驚いている。

「俺は五弦機関が嫌いだ、だから俺はあいつらが悔しがるなら基本的に依頼は受ける」

 そう彩斗が依頼を受けたのは極めて個人的な理由だった。

「なるほど、ならお願いしようかしら」

「うんじゃ契約成立だ」










 睦月市の街中にある教会から修道服を着た二十代前半の女性が出てくる。

「ふぅ〜今日も1日頑張るぞっと」

 女性は首を鳴らしながら右を向くと学生服に眼帯といった少年がこちらに歩いてくるのが見える。

「来ましたね?」

 女性は教会に入り、椅子の上に置いてあるタッパーを持ち教会から出る。教会から出ると少年が丁度教会の前で待っていた。

「今日は早いね玲音君」

「まぁ、いつもより今日は早いですかね、でもそれよりも早い珠理さんも大概でしょ」

 玲音は苦笑しながら呆れている。

「ふふん、お姉さんは未来が見えるのさ」

 珠理は笑いながらタッパーを差し出す。

「いつもすいません」

 玲音は申し訳なさそうにタッパーを受け取ると珠理がくれた腕輪が目に入る。

「そういえば珠理さん、何でこの腕輪つけてなきゃならないんですか?」

「さぁ〜て、掃除しなきゃ、玲音君もはやく学校に行きなさい」

 珠理は玲音にそうつげ教会に入ってしまう。玲音は時間を見て学校に急ぐ。

「腕輪はあなたの生命線よ、絶対外してはダメよ」








つづく

感想とかあるとうれしいです。

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