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本日は晴天こちら姫風工務店  作者: アルファルド
1章ユニコーンと姫君の涙
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第十話

 ユニコーンに向かい合う彩斗、ユニコーンはただ立つだけである。まるで嵐の前の静けさである。

「笑う道化、歌う道化、纏う道化、曲げて、折り曲げ、貫き、切り裂き、張り付け、切り裂き、道化師は歓喜を上げる!!」

 先に動くのは彩斗、詠唱により四角いブロックが12個現れる。

 だが彩斗が詠唱を終える前にユニコーンは飛翔しすでに突撃体制に移っていた。

「だよな!!」

 彩斗は苛つきながらビルの端の柵に飛ぶとユニコーンが真っ直ぐ突撃し屋上のアスファルトが抉られ、飛び散るアスファルトが彩斗の頬を切ると彩斗は柵から地上に向かい飛び降りる。

 彩斗は重力に押され下に降下していく。

「第1段階は完了」

 彩斗は重力に晒されながら冷静に呟くと腕を前に出すと彩斗に付き従っている黒い箱の一つが彩斗の前に移動する。

「爆ぜろ!!」

 その言葉を発すると彩斗の前の箱が爆ぜ、黒い粒子となり彩斗を包むと地面数cmに浮くがすぐに地面に足が着く。

「ち、やっぱり急場仕上げの魔法はムチャがあるか」

 彩斗が愚痴るが向こうは知らないとばかりに突撃してく来るが彩斗はコートを上に脱ぎ捨て投げるとベルトのホルスターからハンドガンを二丁取り出し脱ぎ捨てたコートに向かい発砲するとコートに入っていた金属製の筒に弾丸が当たり筒が紫色の粒子を放つ。

「よし!!」

 紫色の粒子を浴びたユニコーンはまるで平衡感覚を失ったように向かいのコンビニに突っ込むと彩斗がハンドガンを構えコンビニに向かいハンドガンを発砲を始める。

 弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾

 彩斗がハンドガンから熱された薬莢を排出しながら撃ち続ける。弾丸は全て銀製のシルバーバレットである。



















 少し離れたビルの上から彩斗のそれを見る視線があった。

「なるほど、シルバーバレットか、幻想種の全てに影響を与える銀で作られた弾丸、考えましたねぇ~、確かにあれならユニコーンにダメージを与えられる」

 ビルの風に吹かれ纏ったスーツと帽子を揺らし六道零也が彩斗の一挙手一投足を見ている。

「いや~本当に助かりますね~これでこちらが何もしなくても計画を進められる

 零也がビルの屋上で笑顔を浮かべるといきなり海側を見る。

「ち、あのクソ魔女気づいてやがんな、邪魔が入る前に仕上げとかね~とな」

 零也がケースを持つとそのまま彩斗に一瞥する。

「さて俺様の役に立ってくれよ、姫風彩斗」













 彩斗がマガジンをハンドガンから捨てるとコンビニから彩斗に向かいユニコーンが突撃してくると横に体を捻り回避する。

「つー・・・・・・」

 回避した彩斗だが少しかすり肩を少し切り着ているYシャツに少し血が滲む。

「ざけんな!!」

 彩斗がマガジンを入れ換えたハンドガンを向けるとユニコーンが吼えるとアスファルトが盛り上がり彩斗ごと空に打ち上がる。

「罪の鎖、罰の獣、罪と罰の判決、放て!!」

 飛ぶアスファルトに肩に滲む血を親指につけアスファルトにつけるとアスファルトに魔法陣が浮かび中から黒い巨大なカラスが現れ彩斗を背に乗せ飛び上がる。

「すまん、助かった」

 彩斗がカラスに向かい礼を言う。

「たく、おめえは毎回変なとこに呼びやがって」

 カラスが愚痴りながら彩斗を背に乗せ飛行する。

「レイ、商店街に向かってくれ」

「任せろ」

 レイはそのまま商店街に向かい飛ぶ。














 彩斗達の戦っていたビルの屋上の空間が捻れ歪み中から黒い漆黒の鎧の女が現れる。

「‥‥‥」

 女の肌は白く、髪は綺麗な銀色、顔は整った美しい顔立ちだがその顔に異常が存在する。本来右目のあるべき場所に鍵穴が存在するのだ。

「‥‥‥」

 またその纏う空気も異常なのだ。その表情からは何も感じられず,肌からは生気は一切感じない。

 女は屋上から飛び降りると地面に着地するとそのまま彩斗の向かった方へ向かい歩き出す。











 彩斗の横を閃光が走る。

「ち、やっぱり撃ってきやがるか」

「あたりまえだろう、そんなこともわからんのか彩斗」

 彩斗のグチをレイが怒鳴ると彩斗が懐からナイフを取り出す。

「おい彩斗まさか変なこと考えてないか?」

 レイがおそらくこれから行うであろうことを理解しながらも否定しようとする。

「カウンターフラッガであいつの攻撃を弾く、転進しろ!!」

 彩斗は信じられないことを言う。ユニコーンのユニコーンランスをカウンターフラッガで弾くと言うのだ。失敗すれば命は無く、カウンターしきれる保証は無い。

「ここで一度落とさないとこっちの予定が狂う上にここはちょっと細工してある」

 彩斗が冷静な説明を行う。

「だが彩斗、失敗すれば命は無いぜ」

 レイの言うことももっともである。失敗すれば確実に死ぬのだ行う方がどうかしている。     

「しのごのぬかすな、良いから俺を信じろ!!」

 レイは彩斗に言われ無言で転進する。

「来い!!」

 ユニコーンの角に魔力が細く収束し全て貫く黄金の槍を作り上げる。

 相対するは全てを弾き穿つ戦人の短剣を使う魔法使い。ユニコーンランスが完成しユニコーンが加速する。

「チャンスは一瞬‥‥‥」

 そう決着はおそらく刹那にして一瞬の交わり。ユニコーンが吠え彩斗に加速する。

「レイ回れ!!」

 彩斗が叫びレイが即座に横に回り彩斗のナイフとユニコーンの角が直線に並ぶ。

「此処だ!!」

 彩斗がフラガの短剣に魔力を込め術式が展開される。

「カウンターフラッガ!!」

 彩斗のカウンターフラッガとユニコーンランスが交わり青の閃光と黄金の閃光が空に走る。













続く



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