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サウナに入ったらサフレができた話  作者: 名塚玖壇
第1章 サウナとの出会い
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気になる彼女のルーティン

家の小さいお風呂よりも、やっぱり大きいお風呂が好き。なので私は時間がある時は外でお風呂を済ませている。


行きつけのスーパー銭湯、ポイントカードは何枚目に突入しただろう。


ほぼ毎日来ているここは、炭酸泉とか薬湯とか色々なお風呂があってほぼ全て入り尽くしているといっても過言ではない、と思ったが一度も入ったことがない場所があるのを思い出す。


サウナと水風呂。


正直意味がわからない。


サウナなんて90度くらいの暑い部屋で我慢比べする拷問だし、水風呂だって折角温まりにお風呂に来てるのに水に入るなんてナンセンス。水に入りたければプールにいけばいい。


サウナから出てきた人が水風呂に入っていくのを見るだけで凍えそう。


しかも水風呂に入った人達はみんなこぞって露天風呂の方に行って椅子に座っている。水風呂に入った後に外に出るなんて、暖かい季節でもない限り風邪ひきそうなものだけど。


あ、来た。あの人。


いつもこのくらいの時間になると来る常連さん。とはいっても常連さんって珍しいものでもない。あの人以外にもよく見かける人はいる。


けれどもあの人を意識しているのには理由がある。


まずは若いこと。大体常連さんって私よりも年上のおば――お姉さま方が多いから、同い年くらいのあの人を意識してしまっている。


そしてあの人のルーティン。


1.浴室に入ってくるとまずは身体を洗う。


2.そうしたらよく身体を吹いてサウナに入っていく。


3.10分くらいしてサウナから出てきた彼女はシャワーで汗を流してから水風呂に入って、1,2分で出る。1分入ってるのを見るだけで私は温かい湯船に入っているはずなのに寒く感じてくる。


4.そして水風呂から上がると身体をよく拭いてから露天エリアにある椅子に座って結構長い間ぼーっとしてる。口をぽかんと開けて気持ちよさそうに、焦点の定まっていない目でどこかを見ている。


5.それを3回くらい繰り返す。


これがあの人のルーティン。


サウナなんて苦しいだけ。水風呂なんて冷たいだけ。そのはずなのになんであんなに気持ちよさそうなんだろう。見かける度にそういう疑問が大きくなっていく。


だからだろう。今日はその人が身体を洗い終わってサウナに入っていくのを見て、私も湯船から上がってサウナ室に向かう。

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