サウナとは
サウナを知っているだろうか。高温の部屋で汗を流す我慢大会、そんな認識の人もいることだと思う。でも、それは半分、いや1/3だけ正解。
サウナの入浴方法はサウナ室に入るだけじゃない。
サウナで蒸された身体を水風呂で冷やす。いわゆる温冷交代浴。
その後椅子に座って休憩をする。外気を浴びて休憩できるのだったらそれがいい。
サウナ、水風呂、外気浴。これを3セット。これこそがサウナ。
サウナはともかく、水風呂なんて冷たくて入れない、サウナがそもそも拷問なのにさらに水風呂に入るなんて被虐性愛なのか、なんて聞かれるけどそれは違う。そういう人はサウナにその先があることを知らないんだ。
サウナ、水風呂、外気浴。その先にある「ととのい」という感覚。「ととのい」は至高の快楽。頭がすっきりして、身体はぽかぽかして、リラックスしているのに感覚は鋭くなっている。水の音がより鮮明に、壮大に聞こえたり、空気と自分の身体の境界がわからなくなったり。
変な薬とかやってるんじゃないよね、って聞かれることもあるけど、そんなんじゃない。科学的に説明してる記事とかを見ると、交感神経と副交感神経が共存している珍しい状態が作り出されるかららしい。
サウナ室や水風呂っていうのは人体にとって危険な環境。90度を超える温室、20度以下の冷水。
そんなのにずっと入っていたら身体は危険な状態、だから身体は緊張状態になって、交感神経が優位になる。
交感神経が優位になっている時、脳からアドレナリンやβ-エンドルフィンといった快楽物質が分泌されるそうで、その状態で椅子に座ることで一気にリラックス、副交感神経が優位の状態に持っていく。アドレナリンやβ-エンドルフィンは血中に残った状態でリラックスをすることによる快楽。これが俗に言うととのい。
ととのう、という言葉はとある有名なサウナ好きが生み出した言葉で、サウナ後の心地いい状態を表現しようとして自然と出てきた言葉らしい。
整うと調うのダブルミーニングであるため、表記はひらがなで「ととのう」って書くのが一般的。個人的に一番大きいのは自律神経が整うこと。強制的に交感神経と副交感神経を切り替えるサウナ浴は自律神経を鍛える効果があるらしい。
サウナのいいところはそれだけじゃない。汗をかくトレーニングにもなる。普段から汗をかいている人はいいけど、現代ではエアコンで温度管理された部屋にいたり、運動不足だったりと汗をかく機会が減っている。そのせいで汗腺の機能が衰えて、汗の質が悪くなってしまっているのだ。
いい汗と悪い汗の見分け方として一番簡単なのがベタベタした汗か、サラサラした汗か。本来はミネラルが身体に再吸収されて体外に出てくるため、汗っていうのはほとんど水。
それが汗腺の衰えによってミネラルの再吸収がされず、ミネラルが含まれたベタベタとした汗が出てしまうことになる。
汗腺の機能を取り戻す1番の方法は使うこと。サウナに入って汗を出す習慣を作ることが汗腺のトレーニングになる。
サウナはいいことだらけ。肌も綺麗になるし、睡眠の質だってよくなるし、風邪も引かなくなったし、何より気持ちいい。
今でこそ、私はこんなにサウナが好きだけど、サウナを知る前はサウナ室と水風呂がなんであるのかわからなかった。
そして、私とサウナの出会いはイコール五藤加蓮との出会いである。