コーヒーブレイク5
「えっっ!?」と俺は奇妙な声を上げてしまったが……目の前の光景にその後、俺は固まってしまった。
薄暗い部屋に大きな窓から入る月明かりが、俺の目の前にある白い艶々した肌を照らしている。
思わず見とれると! 「ほう」と漏らしたくなる。その淫靡な白い肌と薄いピンク色のパンツ! しかもパンツには銀の尻尾を通す穴が開いているではないか! こだわりが、ぱないと俺を感心させる。
だが、俺も鬼畜ではないのだ。おかしい。このハロウィンイベントはなんかおかしいぞ!
「ちょちょちょ、なにしてるの。いくらなんでも、やりすぎだよ」
両手を交互に振りながら、それはマズイをアピールする俺。だがロロンは振り返りこちらを向いた。
「やりすぎ? フユノ様が望まれたこと……どうぞお好きにして下さい」
人生で初めて……生の女性のおっぱイとパンツを見た日がやってきた。ああ、もちろん童貞ですよ。あっ母親とかはノーカンですよ。今日は美少女おっぱ記念日だよ。
俺……目を反らせません。白い肌に引き締まったバディと、たゆんたゆんな二つのおっぱイに可愛く乗っかっている豆粒のバランスが素晴らしい。
だがそんなスケベな俺とは裏腹に……ロロンの瞳はうるうるとしており、言葉と行動がチグハグな感じだし、いくらなんでもイベントで……しちゃう設定とかありえないし。
「……あのう。ここって何処なんですか? 本当にハロウィンイベント会場なんですか?」
(さすがに鈍感な俺でも気づくわ……これは、ドッキリだな。ならばここは……)
「ふっ。ロロンさんローブを着て下さい」
ゆっくりとロロンに近づくと床に広がるローブを拾い上げ、俺はロロンにローブを羽織って精一杯のキラキラスマイルをしてみた。
(カメラはどこだ?)
ロロンは戸惑いながら今にも泣きそうになっていたが、俺は獣耳をやさしく撫でると「ひゃあ」と甘い声をあげるロロンが可愛くも思える。そして「自分を大切にしないと」と耳元で囁いてみせた。
――――ドサッ。俺の囁きに顔を赤くしてベッドに座り込んだロロンが口を開いた。
「そうですよね。どこに召喚されたのかぐらい知ってからですよね……。先に聞きますか? それとも……しながら聞きますか?」
(ぐはっ! これで後者を選ぶとプラカード持った奴が現れて……全国に恥をさらす訳だな)
「ふう。無論、前者で頼む」
俺はロロンの前に仁王立ちをするとニカリと笑ってみせた。うん、紳士的な対応だな。
カメラはどこにあるのかな?
少しだけホッとした顔を見せたロロンの獣耳がピコッと立っていた。




