表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/38

コーヒーブレイク25

「ロロンとソフィアのセクシー攻撃パンチらで、ティムも含めて座り込んでいる今がチャンスだ」

「あのう、タン様は?」

「たしかにそうだな。タン様はどうする?」

「ん、あれはいいんじゃないかな。どうせあれがじゃまで、バランス悪くて戦えないよ」


 ロロンとソフィアが、チラリとタンを見ると顔を赤くしながらコクコクと頷いた。


「俺は、世界樹の傷を癒すことができないか、やってみる」

「「了解しました。お二人には、指一本触れさせません」」


 さすが、バトルメイドだ。頼もしい。

 だが、しばらくは大丈夫だろう。まだ誰も動けないみたいだし。


(ノア、頼むね)

(静かになって助かるのじゃ。まかせるのじゃ)


 ノアが大きな巨体を世界樹に近づけると、なんだか世界樹が小さく見える。

 世界樹だって俺からしたら巨木なんだけどな……ノアの半分ぐらいしかないからだろうな。


 さて。


 世界樹を癒してもらう為のオーダーを考えないといけないな。


(あの日……ノアが召喚されて来るまでは、にわかに信じられなかったけどね)

(自信を持つのじゃ! 妾のアオイは、カフェ店員でいて最強の召喚士様なのじゃ)

(……ノアさん。集中して下さい。それと、あんまり俺のパーソナルインフォメーションを覗くのは止めてくださいな)

(むっ。恋人の事は全て知っておきたいものじゃぞ)

(ノア様! あまりイチャコラしないでください)

(そっ、そうですよ。ノア様、集中してください。くっ、私もフユノ様とイチャコラしたい)

(ソフィア……心の声、だだ漏れだよ)

(うっ、うるさいぞ! ロロン)


 しかし、この四回線念話は便利でハマるね。まずいよ。まずいよね。

 まるでグループラ○ンのように、きりがないよ。


 俺は、念話をやめて世界樹をじっくり確認した。

 べっ、別にほったらかしにした訳じゃないからね。


 しかし……鉛弾で穴だらけ、傷だらけだな。可哀想に……それにだ、この火の玉が直撃してしまった部分が酷いな、人間だったら左の足の脛が抉られて大火傷してるってとこだろう。

 俺がこんな目にあったら、きっと激痛でおかしくなってるな……。

 鉛弾が撃ち込まれた痛みだってあるだろうに……心も体も癒してあげないと。


 心も体も癒せるのは……。


 ナースじゃね! メインカラーはホワイトだ。


(オーダー!)


 俺は意識を集中してオーダーすることをイメージすると。待ってましたとばかりにサロンのポケットが輝きだした。


 ノアが俺に言った通りだ。


 ノア凄い。


 ノア可愛い。


(ポッ)

(集中しろよ)


 俺が、カフェ店員で働いていた時のオーダーが、召喚の呪文になっていると教えてくれたのはノアなのだ。なんか俺の魔力量が凄いから神を召喚できたとか、色々と話してくれたのだが。

 それは、また今度にしとく。


 俺が、オーダーしたいと思うことで召喚用のオーダーシートとペンが具現化するのだ。

 数ある商品とトッピングから、白衣の天使を召喚してみせる!

 がんばってくれてるノアやロロン、ソフィアの為にも。やってやるぜ!


(ポッ)(ポッ)(ポッ)

(…………)


 全てが筒抜けでプライバシーが恋しいながらも、俺はオーダーを開始したのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ