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コーヒーブレイク14

「まあよいわ。妾はアオイと話しておるのじゃ! お前らは静かにしておるのじゃ」

「「はひー」」


 ロロンとソフィアは「はい」とすら言えないぐらいにビビっていた。ブルブルと震え土下座しながらもロロンとソフィアは横目を合わせるとお互いに同じ疑問を目で訴え合っていた。


((フユノ様って。爆睡中だよね! 爆睡中だぞ! 沈黙が肯定って漆黒竜が言ってるけど……どうしよう!?どうするのだ!?))


「おい! そこの銀髪の獣人。面を上げるのじゃ」

「うひっ」


 ロロンは心でヒソヒソ話をしていたのがバレタのかと思い正座したまま飛び跳ねた。

 とても怖くて目を合わせることができないので、若干だが逸らし気味に顔を上げる。


「お前が胸で、アオイを挟んでおったからの。顔が見えなかったのじゃ。お前はそのまま顔を上げておるのじゃぞ。それとじゃ、そこの茶髪の獣人も面を上げて座っておれ。お前が挟んでいるアオイの足が窮屈そうじゃ」

「「はふっ」」


 二人はアオイの頭と足を膝に乗せたまま、言われるがままに顔を上げた。二人の背中をツウと緊張の汗が流れたのは一回だけではなかった。


「うむ。今一度聞くぞ! そちの提示した内容で相違ないのじゃな?」

「…………(ぐうぐう)」

「本当によいのじゃな? 妾は漆黒竜神シッコクリュウジンじゃ。人間にとっては恐ろしく、危険な存在じゃぞ。それにこの姿じゃ……愛せなどすまいて」


(ねえ! ソフィア。愛するってなんの話かな?)

(私に聞くな! こっちを見るな! 怒られるぞ! それより、竜だけでもお伽噺の世界だってのに。竜神だなんて……)


 ロロンとソフィアは一斉に膝の上のアオイを凝視した。


((ポッ))


「…………(ぐうぐう)」

「そうか。妾を受け入れるのじゃな……」

「…………(ぐうぐう)」


(……こんな妾を。ありがとう)


「沈黙を肯定として理解したのじゃ。そちの願いを聞き入れたのじゃ。本日この刻を持って妾とアオイは夫婦となるのじゃ」

「…………(ぐうぐう)」

「「えっ!?」」


 驚きを隠せずに思わず飛び出たロロンとソフィアの「えっ!?」それに続くように、大会議室にいた者達が土下座したままに「「「うえっ!?」」」と驚きの声を上げたのだった。


 漆黒竜は、そんな亜人達など全く気にもせず「旦那様と姿をおそろにするのじゃ」と呟くと。声が特大なので皆には丸聞こえなのだが、漆黒竜の姿から人間の女性へと変身する。直後、声高々に口を開いた。


「ここの代表はおるか?」


 姿を人間サイズに変えても神々しい声色はそのままに、美しいロングの黒髪を揺らし、均整のとれた顔に切れ長な瞳は紅玉。スレンダーなスタイルに黒いドレスがよく似合っていた。

 ただ人間と思われた姿もよくみると頭の横からスルリと伸びた黒い角が、彼女が竜である証しとして主張していた。


 四尻尾議会の代表議席である、シー、タン、アクア、アジュールは速やかに彼女の傍で方膝をついて畏まる。


「よいか。妾は漆黒竜神ノア・オニキス・ジェッタじゃ。妾とアオイは夫婦となった。よいか、いかなる理由であれアオイへ害をなすことは妾が許さん。よもや亜人であるうぬらが、竜よりも高位の存在である妾に敵うとも思わんじゃろう?」

「「「「はっ。おっしゃる通りでございます」」」」



 それを聞いたノア・オニキス・ジェッタはニヤリと笑うのだった。美しい顔から神々しいオーラを放ちながらの笑みに四尻尾議会の四人はうっとりするのだった。




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