第8話
「知らない天井だ」
って、言ってみたかっただけなんだけどね!
寝るときは疲れすぎてて余裕なかったからなぁ!
馬鹿なことを考えていると横から声がした。
「ぅん、おはようございます。」
「えっ!!!!」
「あっ、、、、ご、ごご、ごめんなさい!」
横からって言っても直ぐ真横にいるんだけど!どうしたのミサーナさん!
…あ、そうか、これまだ夢の中だな、うん。寝直そう。
「え、寝るんですか…」
なんかドキドキして寝れないし反応からして、これは夢じゃなかったパターンだなぁ…
つか、よく知り合ってまもない男の布団に入ってこれるもんだな…
「ごめんなさい…どうしても寒くて、安い宿なので暖房も付いてないですし…」
「まあ、驚きはしたけど、悪い気はしないしいいですよ」
「ほ、本当ですか、よかったです。」
なんで、入ってきたときに気づかなかった俺!疲れ過ぎてたんだな…
くそ、美味しいところを逃した!
「まあ、とりあえず朝食食べに行きますか」
「は、はい!」
と、思ったところで気がついた。
やばいな、制服のままだ、しかも、ローファーがなくなったせいで土のついた足に返り血のこびりついたワイシャツだ…スライムのせいで袖も溶けてるし…よく見たら凄い格好だな…
本当にどんだけ疲れてたんだ。
それよりも、帰るとき直してもらえるのかな?これ。学校行けねえ。
「まず、体洗っていいかな?」
「わかりました。私は昨日の夜少し浴びたので、先に朝食の支度をしますね」
「すまない。ありがとう」
外観は文明度高そうだったのになぁ、やはりシャワーはなく、大きな桶に水が張ってあるだけだ。もちろん、冷たい。しかもこの水を入れ直せるかどうかがわからないので小さな桶を使って身体を流していく
身体にはほとんど傷が残っていない。治癒魔法の凄さを改めて実感するなぁ〜。
あんまりミサーナを待たせても悪いので、大体の汚れが落ちたところで風呂場を出る。
シャツは汚すぎるのでタオルを肩の上で結んで、古代人がズボンを履いたような格好で朝食を食べに行く。
「待たせた」
「じゃあ食べましょうか」
朝食はパンと牛乳だ…陶器のような容れ物で、ガラスじゃないようだけど、味は大して変わらないなぁ。まだ2日目だし日本食が恋しくなるはずもないけど、これなら当分そうならずに済みそうだ。
さて、ご飯を食べた俺たちは昨日の素材と討伐証明をしに行くそうだ。
どんだけ夜寒かったんですかね…ミサーナさん…