No.40 金色の未確認飛行物体、ついに撃墜される
カルカンと二人、和気藹々と赤坂の街をドローンで散策していく。
「のぅ、カルカン。妾と同じくらいの背丈の子供たちが大勢いるのじゃ」
「それは小学校なのにゃ。寄ってみるにゃ?」
「うむ。同世代の子供たちがどのような学びをしているのか興味があるのじゃ」
カルカンが操作し、ドローンは校庭内へ侵入を果たす。
何やら運動会の練習をしている様子だったが、次第にドローンを指差して騒ぐ子供たちが増えてきた。
「のぅ、カルカン。妾はドローンの見た目を確認しておらなんだが、ひょっとして目立っておるのでは無いかぇ?」
「360度金色に染まった光の神様スペシャルドローンなのにゃ。とても目立つから相手が避けてくれるのにゃーーー」
「なるほどのぅ。それで教員たちがわんさか現れて、何やら大事になってきておるのはどうするつもりなのかぇ?」
カルカンからの返事は無い。なんとノープランだったのか。
「そろそろ立ち去った方が良くないかの?」
「分かったのにゃ……」
パーーーン!! ザ……ザザーーー……。
発砲音のようなものが聞こえ、ドローンからの映像は途絶えた。
二人して無言で無かった事にし、先ほどまでに集めた映像で楽しく飲み直す。
「ドローンは残念じゃったが、これも経験なのじゃ。ん? そろそろ夕方のニュースの時間なのじゃ。どれどれ……」
ニュースを映して見て妾は固まった。
カルカンに相談しようにも既に酔いつぶれて寝ている。
「ど、どうしてこうなったのじゃ?」
──『ニュースです。今日のお昼過ぎに赤坂で金色の未確認飛行物体が目撃されました。人気店に多く出没していたその物体は、小学校の中にも侵入。通報を受けた警察の特殊部隊が出動し、銃によって撃ち落したとの情報が入っております』
その後も何やら胡散臭いどこかの大学教授やら、普段何をしているのか分からないコメンテーターが、好き勝手に評論している内容が続く。
宇宙からの侵略者と言われているが、そこは惜しい。異世界からの間違いだ。
「一先ず飲んで忘れるとするかの」
「にゃー……スピーーー……」
「ったく、お主のせいじゃぞ! のんきに寝るな!」
寝ているカルカンの耳を引っ張って抗議する。
「にゃー……唐揚げはフライドチキンではないのにゃー……」
こちらの気も知らないで、幸せそうな夢をみているらしい。
イラっとしたので、収納から万能の油性ペン、マッキーを取り出す。
キュッポ!
「ほれほれ、こうしてこうして……。中々上手く描けたのじゃ!」
瞼に瞳、頬にグルグル。額には「酒」の一文字を描いておく。
「あー、スッキリしたのじゃ!」
少し気分が良くなったところで妾も眠りについた。
◇◆◇◆◇翌日。
「これは何なのじゃーーー! かーーるーーーかーーーんーーーー!」
鏡を見て妾は発狂。顔面には「貴女には港区女子は無理です。諦めましょう。高すぎるハードルはくぐりやすいのです」の文字がびっしりと詰まっていた。




