表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
混沌なる異世界(カオス・ワールド)~様々な異世界国家が集まる異世界の坩堝~  作者: 波 七海
第三章 世界大戦勃発編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/104

第3話 荒れるカヌール海

いつもお読み頂きありがとうございます。

本日は12時の1回更新です。

現在、今作品はコンテストに参加しております!

評価★★★★★とブクマをして頂けると嬉しいです!

ブクマをしてもらえれば更新された時分かりますし、評価して頂ければ作品が浮上できます。


こちらも読んで頂けると嬉しいです。

こちらの作品もコンテスト参加中です。

面白いので一気に読んで頂ければ嬉しいです。


『セレンティア・サ・ガ』

~ゲーム世界のモブに転生したはずなのにどうしてもキャラと本編が逃がしてくれません~

https://ncode.syosetu.com/n3022kp/


 中央大陸北部でランディス合衆国とルジナート連邦の攻勢により獅子州連合が大打撃を被っていた頃――


 カヌール海でも状況は刻々と変化していた。


 展開しているのはランディス合衆国のフォルニア東方艦隊。

 提督は変わらずオマージュ海軍少将が務めている。


 本日は曇天が空一面を覆っており少し暗く感じられる。

 今にも空が泣き出しそうな天候だ。


 そんな中、以前よりも大幅に戦力を増強したフォルニア東方艦隊はひたすら南下していた。


「今日は天気が悪いな……海に生きる者としては青天が望ましいのだが」

「提督閣下が天気を気にされるとは! まぁ私もできることなら晴れ渡った中で戦りたいものですが。その方が敵がやられていく様がよく見えますからな」 


「ふむ。貴官は中々の趣味をしているようだ」

「お褒めに与り光栄です。それよりも性懲りもなく神聖ヴァルガリア帝國海軍も動いているようですな。身のほどを弁えん奴らです」


 別に褒めた訳でもないのだが、艦長にはそう聞こえたようだ。


「向こうも大国だ。流石に艦隊は増強してきたか?」

「1度の敗戦で海軍戦力を喪失するなど大国とは呼べたものではありません。少しは歯応えがあれば良いのですが……」


「艦長、あまり敵を舐めないようにし給え。我が国は前回の戦いで帝國のプライドを傷つけたようだからな。前回同様とはいかんだろう」

「はッ! 敵を侮らず駆逐してやりましょう!」


 少し波は高いが航海は順調だ。

 このまま南下すれば神聖ヴァルガリア帝國の北の重要軍港ポートノワールに到達する。ここを占領できれば彼らはカヌール海に出られなくなるのだ。

 それは取りも直さず、中央大陸、ランディス大陸、オースティン大陸を隔てるこの海域の制海権を得ることを意味する。


「しかし提督閣下、此度の1戦で帝國海軍を撃破するのは当然としても、すぐにポートノワールを強襲制圧するのでしょう?」

「ああ、あそこを押さえれば制海権は我が国のものだ」


 現在、カヌール海には3つの艦隊が展開している。

 南下してポートノワールを目指すフォルニア東方艦隊。

 その後方からついてくるのは強襲揚陸艦隊――強襲揚陸艦を含む陸軍を乗せた輸送船を率いており速やかな占拠と防衛のための艦隊だ。

 最後がタイカ民主国のトンク港に集まる艦隊を警戒するフェクス艦隊である。


「ですな。そう言えば閣下、今頃陸でも戦いが始まっていると聞いておりますが知っておられますか?」

「ああ、何やらルジナート連邦と共同での作戦行動だそうだ」


「他国との共同軍事作戦ですか……以前であれば考えられない戦い方ですが、上手く連携できますでしょうかね」

「陸のことは分からぬ。が足並みが揃わなければ負ける可能性もあるな」


 初の連携にしては上手く事が運び、獅子州連合に大打撃を与えているのだが、まだ情報は入って来ていないのだ。

 ルジナート連邦が獅子州連合の領内に深く食い込めば、それだけポートノワールを占領した時の安全性が高まる。

 オマージュ提督は作戦の成功を天に祈った。


「オペレーター、帝國に動きは見られないか?」

「はい。現時点でレーダーには何も映っておりません。」


 そわそわし様子で問い掛ける艦長であったが、返ってきたのは期待とは違う答え。早く艦隊決戦をしたいのだろうが、血気盛んなところがありどうしても未熟な印象を受ける。前回の旗艦艦長はフェクス艦隊に移ったので今回は違う人物なのだが、前の艦長をよく知っているオマージュとしては彼の方が信頼していたしやりやすい。


 何よりこんなにおしゃべりではないのが良い。


 こうしてフォルニア東方艦隊、戦艦5、重巡洋艦7、巡洋艦12、駆逐艦15、空母3はひたすら南下を続ける。




 ◆ ◆ ◆




 ユースティアはカヌール海に展開するか艦隊の位置を正確に掴んでいた。

 それはすぐにタイカ民主国に情報共有され、トンク港とタイト港にも情報が舞い込んだ。


 タイト港には2護衛艦隊群が駐留している。

 当然、それを駆るユースティア海防隊員の姿も多い。


 その中の会議室でモガミ海将と1等海佐などがカヌール海の状況について話し合っていた。


「ランディスは一気にポートノワールを攻略するつもりのようですね」

「ああ、絶賛南下中のようだな」


「ではすぐに情報を流して共同戦線を張るのですね? 派遣するのは1護衛艦隊群のみでよろしいですか?」

「いやそれがな。帝國は我が国が中央大陸へ干渉するのを嫌っている。共に戦うことにはならんだろう」


 そう告げられた1等海佐は意外そうな顔をしている。

 二の句が継げない彼にモガミ海将が続ける。


「それに検討……と言うか頼んだのだが、帝國艦隊には敵味方識別装置がついておらんのだ」

「はぁ……!? あ、失礼しました! 私もそう聞いていたのでてっきり進んでいるものかとばかり思っていたのですが……」


「貴官の気持ちはよーく分かるぞ。彼らは勝利から全力で逃げているような気がするのだが、これは気のせいか?」

「いえ、確かにその通りかと」


 しかし事はそんな楽観できるほどの状況ではない。

 ここで帝國が敗北すれば一気に形勢はランティス合衆国側に傾く。

 帝國の威信は更に低下しストップ安を更新するだろうし、何よりカヌール海の制海権が奪われかねない。下手をすれば更にランディス合衆国陣営に加わる国が出てくる可能性も考えられる。


 一応、トンク港にもユースティアがタイカ民主国に供与したスペック落ちの護衛艦が配備されているのでカヌール海状況を打破することは可能だろうが。


「モガミ海将! 本国から命令が届きました。1護衛艦隊群をカヌール海に派遣せよとのことです」


 会議室い慌てて駆け込んできた情報士官が報告するが、彼にはユースティア政府の気持ちは痛いほど分かった。

 沈痛な面持ちになりながらもモガミ海将は命令を下す。

 戦略を練り作戦を立案して本国に提案した後は、その方針に従うことが軍隊ができる唯一のことだ。


「無理やりにでも介入せんとマズいことになるだろうな……。よし、すぐに全海防隊員に通達! 出航準備を整えろ!」




 ◆ ◆ ◆




 一方の神聖ガリア艦隊は再編されてより大艦隊となっていた。

 準備期間で最新鋭艦の数を増やし組み込んだのだが、前回は大艦隊を持ってしても大敗北を喫してしまった相手だ。

 新しく艦隊提督となったトゥルクス海軍大将はどのように戦うべきか海軍参謀らと共に真剣な表情で協議していた。


 既にフォルニア東方艦隊は港を出て南下しているらしいと情報が上がってきている。しかしこの新神聖ガリア艦隊にはもう敗北の2文字は決して許されないのだ。

 これ以上神聖ヴァルガリア帝國の威光を貶める訳にはいかない。


「やはりあまり奥に深入りしない方が良いのではないかね?」

「それでは敵を恐れて拠点に引きこもる帝國と言う印象を与えかねません! 私は反対です」


 血気に逸る若手の海軍将校が険しい表情で意見具申しているが、若手のほとんどが帝國の実力に自負と高いプライドを持っている。一方、前回の敗北から学んだ老練な将校たちは、まともにぶつかれば勝ちはないだろうと考えていた。


「しかしな……ランディス空軍の強さは身に染みて理解した……いやさせられました。私としては陸からの航空支援を受けられる位置で迎え討つのが良いかと考えます」

「なんと弱気な……下手をすればポートノワールが艦砲射撃によって火に包まれますぞ!」


「そこまで近づける訳ではない。前回で空軍戦力の重要さは痛いほど理解させられた。空母の艦載機だけでは勝てない。陸からも大量に飛ばして数的優位に立つしかないと愚考しますが」


 帝國はかなりの戦闘機をつぎ込んだにもかかわらず、ランディス合衆国は数的不利を跳ね返して勝利した。鹵獲機がでなかったため解析はできていないが、性能差があることは明らかであったし、実際空戦を行ったパイロットからも証言を得ている。


「フォルニア東方艦隊の空母の数が気になりますな。一体ランディスはどれだけの戦闘機を飛ばしてくるのか……」


 前回はランディスの200機ほどの戦闘機に対して帝國は500機以上で当たったが敗北したのだ。神聖ヴァルガリア帝國は空戦が勝敗を分けると判断し、国中から戦闘機を掻き集めた。もちろん最新鋭機『ガルガンダMKⅢ』もかなり急ピッチで配備した。


 隣国で様子を窺っているスタン帝國とバーラデリ共和国の軍に対して航空支援を行えなくなるのは痛いが、帝國情報省は両国共に動けないと判断している。

 陸軍だけで対処可能であろうとも。


「とにかく早期のフォルニア東方艦隊発見が大事です。早期哨戒機を上げて全力で索敵すべきかと!」


 そう強い口調で主張する参謀長の考えは妥当である。

 下手をすればすれ違いも有り得るだけに、どの地点で迎え討てるかは重要なファクターだ。


「報告! ユースティアから情報が入りました。現在、敵艦隊の位置情報などが送られてきております! 画像データもあるようで編成も分かるかと」


「何ッ!? 遠い地にいながら我々よりも情報を掴むのが早いと言うのか?」


 トゥルクス海軍大将が驚きの声を上げる。

 周囲からもそれを否定する声が次々と上がった。

 「そんな馬鹿な!」、「虚報に違いない」、「どうやって把握したのか? 信頼性はあるのか?」などなど。


 彼もそう思ったが、政府首脳からは直接、ユースティアを舐めるな、甘く見るなと強く言われている。となれば確度の高い情報である可能性は高い。


 ただ、戦闘に介入させるなとの命令も受けているので政府の考えていることがいまいち分からない。ユースティア艦隊のカヌール海への進出も不要だと断っているらしい。


「(ふむ……総合して考えるとユースティアは強い。帝國を脅かす存在になりかねないと政府は考えている訳か?)」


 そう考えたトゥルクス海軍大将は、すぐに決断を下した。


「よし、ではデータの確認後、直ちに神聖ガリア艦隊を出す。全員準備に取り掛かれ!」


 こうしてポートノワールの兵士たちは慌ただしく動き始めた。

ありがとうございました。

また読みにいらしてください。

明日も12時の1回更新です。

が!ストックありません。ヤバいです。


面白い!興味がある!続きが読みたい!と思われた方は是非、

評価★★★★★、リアクション、ブックマークなどをして頂ければと思います。

感想やレビューもお待ちしております。

モチベーションのアップにも繋がりますのでよろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
終わりの始まり 学習しないイケイケドンドンとかやっちゃダメな奴じゃないですか ヤダー! 戦後の主導権をユースティアに取られたくないんでしょうね その判断が亡国への一直線なのに もう少し製品や文化などで…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ