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混沌なる異世界(カオス・ワールド)~様々な異世界国家が集まる異世界の坩堝~  作者: 波 七海
第一章 転移後混乱編

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39/104

第39話 ユースティア・タイカ大帝國戦争 ③

土曜日から更新を1日1回に変更させて頂きます。

間もなく第2章です。お楽しみに!


なんか[日間]空想科学〔SF〕 - すべてで9 位になってた!!

よく分からんけど皆ありがとう!!

もっと評価くれてもいいのよ?

(ΦωΦ)フフフ…


いつもお読み頂きありがとうございます。

感想を頂いたり、評価やブクマ、リアクションも増えてきたりしているので非常に感謝しております。

これからもよろしくお願い致します!

(๑•̀ㅂ•́)و✧


本日は11時、17時の2回更新です。

 ――バーグ王国・王都ハン・バーグ上空

   タイカ大帝國・魔導艦隊


 タイカ大帝國の天空将軍に任命されたカーンが率いる先遣隊の魔導艦隊が王都ハン・バーグ上空に到着した。

 海上艦隊の派遣が間に合わないと判断した国防隊は王都から15km東進した場所に魔導戦艦2隻を待機させ、海上にいた護衛艦2隻は陸から50km離れた場所に退避させた。

 

 敵が退いたことにご満悦のカーンは魔導戦艦〈テイエン〉の艦橋で勝ち誇ったような笑みを浮かべる。


「敵は退いたか……流石の大艦隊だ。さもありなん。おい魔導レーダーはどうなっておる?」

「本艦隊から南15km地点に2隻のみです。クラスは戦艦級!」


 竜騎兵が到着するまで10日ほどはかかる。

 それまでに敵艦隊を叩くべきだとカーンは判断した。


「バーグ王国からの反応はどうだ?」

「新王はかなりの喜びようで使者が大層もてなされたようにございます」

「ふん。新王などと戯けたことを抜かすな! 皇帝陛下は新王など認めてはおられぬ」

「も、申し訳ございません……」


 前回の戦いでは敵魔導戦艦によって地上の竜騎兵が殲滅されたと聞く。

 何でも魔導戦艦の側面にも砲が取り付けられていたそうだ。

 タイカ大帝國の魔導艦にそんな装備はない。

 制空権を取らねば同じ結果になってしまうと考えたカーンは早期の艦隊決戦に臨むことに決めた


「しかし敵に増援はないのか? よもや魔導艦を2隻しか持っておらぬのか……?」


 それに返答したのは魔導戦艦〈テイエン〉のテイイ艦長だ。


「あまりにも軍の展開が遅うございます。援軍はないのでは? 天空将軍閣下」

「あっても各個撃破が肝要だ。15kmなら砲は余裕で届く! 全軍に告ぐ! 鶴翼の陣形を取れッ! 魔導砲の集中砲火をお見舞いしてやれッ!」


 カーンの命令は各艦に速やかに通達され魔導戦艦〈テイエン〉と〈チンエン〉を起点に陣を敷いた。

 その艦隊機動はなめらかで素早い。

 タイカ大帝國艦隊の練度の高さがよく分かる。


 ここで監視員から魔導通信が入った。


「敵艦、高度を下げております!」

「……? 我が艦隊が下方向に攻撃できないと思っての行動か?」


 敵艦隊の奇妙な動きに訝しげな顔になるが、それならそれで攻撃を急ぐべきだ。


「全艦、魔導障壁を展開! 全砲門を持って撃てぃ!」


 全47隻からなる大艦隊から一斉射撃が始まった。

 発射された魔導砲は彗星のように淡い緑色の尾を引いてユースティアの魔導戦艦2隻に殺到する。


「撃て撃て! 撃ちまくれぃ!」


 敵艦は大小の爆発が立て続けに巻き起こり視界が利かない。

 これだけの集中砲火を浴びせているのだ。

 もう轟沈していてもおかしくはない。


「撃ち方止めぃ! レーダー反応はどうだ!?」

「だ、駄目です。敵艦、健在……!」


 魔導レーダーには未だ2つの魔力反応があった。

 受け入れられない現実にカーンとテイイの表情が驚愕に染まる。

 敵の防御シールドが強いのか、こちらの砲撃の威力が低いのか判断しかねるが、僅かな逡巡が命取りに繋がることをよく知っていたカーンは矢継ぎ早に命令を下した。


「敵艦の装甲は厚いようですな……」

「距離を詰める! 魔導炉出力全開! 全艦進撃せよ!」


「魔導レーダーに感あり! 南東より3つの反応が接近中! 距離は20km、かなりの大きさです!」

「敵援軍かッ!」

「戦艦級3隻と思われます!」


 本当は魔導戦艦1隻と魔導巡洋艦2隻なのだがタイカ大帝國からすれば大型艦なので戦艦と間違えてしまったのである。


「小型飛空艇を出して攪乱させますか?」

「砲が通らぬのに小型ではなおのこと落とせまい。とにかく犠牲覚悟で至近距離から当てよ!」


 その指示が通達されようとしたその時、王都上空に轟音が響いた。


「敵艦、魔導砲を発射! これは……魔導駆逐艦〈カイリュ〉大破……爆沈! 魔導巡洋艦〈フーアン〉中破、いえ、大破! 轟沈します!」

「魔導障壁を余裕で抜いて来るだとぉぉぉぉぉ!?」


 すぐに砲撃を再開しようとするが敵魔導戦艦からの砲撃が突如として止んだ。

 全員が訝しんでいると攻撃が再開される。


「ま、魔導駆逐艦〈ヨショウ〉轟沈! 〈ドウアン〉轟沈!」


 敵艦を視認できたと思ったら次の瞬間、味方艦隊が落とされていた。

 何を言っているのか分からないと思うが誰も何をされたのか分からなかった。

 乗組員はもっとも恐ろしいものの片鱗を味わっていた。


「何だと!? 魔導砲は撃ってきておらんぞッ!」

「どこから攻撃されたか不明です! 敵艦なおも離れていきます。近くに魔導艦は存在しません!」

「海上にも艦隊がおるようですが……」

「海上艦からの砲撃が当たるものかッ! こちらがどれだけ速度が出ていると思っているのだッ!」


 タイカ大帝國は海軍を保有していない。

 ジーランディア大陸やゼムリア大陸の国々と戦争になることはあったが海戦経験などないのだ。


「魔導巡洋艦〈ケイチェ〉、〈キョウシン〉大破轟沈!」


 言い争っている間にもどんどん味方艦隊は波状攻撃を受け続けている。

 しかも一発だけで轟沈するレベルなのだ。

 このままでは全滅してしまう。

 カーンの焦りと苛立ちが最高潮に達しようとしていた。


「魔導砲ではないのか!? いったい何に攻撃を受けているッ!?」


 敵の魔導艦は高度を下げたまま動く気配はない。

 ここまで一方的な攻撃を受けた経験がないカーンはひたすら撃ちまくる命令を下すことしかできない。

 しっかり当たっているようだが一向にダメージを与えている様子はなかった。

 そして強烈な衝撃が立て続けに襲う。


「ほ、本艦、被弾! 船首と右舷が大破……機関出力低下! 落ちます!!」


「魔導戦艦〈チンエン〉大破炎上しています! 小型飛空艇で脱出している模様!」


「何が起こっている? アレは……アレはまだかぁ!」


 艦隊は最早、大混乱に陥っていた。

 旗艦である魔導戦艦〈テイエン〉は爆発炎上によって天空将軍カーンの叫びを掻き消しながら落下していく。


 ここにタイカ大帝國の魔導艦隊は1隻残らず全滅した。


 脱出のために外に出た小型飛空艇も拡散魔導砲によって殲滅され、王都上空には何も残らなかった。




 ―――




 ――ユースティア・魔導戦艦〈リーン〉


「敵は大艦隊ですな」


 副長が抑揚のない声色で言った。

 何の恐怖も感じていないのだろう。


「今回は何発か撃ってから高度を下げる。攻撃は戦闘機Y-15の対空攻撃に任せることになっている」


「敵艦隊に動きあり。陣形を変えています」


「鶴翼か。集中砲火を喰らわす気だな。よし魔導障壁を展開! 装甲を強化しろ!」


「敵艦発砲!」


 15kmの至近距離から放たれた魔導砲が魔導戦艦〈リーン〉に直撃する。

 最初の一発を皮切りに次々と当たる。当たる。当たる。

 衝撃は〈リーン〉を襲い続け艦内は大揺れに揺れた。


「被害報告!」

「命中弾多数! 損害は極軽微。問題ありません!」


 タイカ大帝國の魔導砲ではユースティアの魔導障壁で強化した装甲は抜けないようだ。

 これは魔導障壁の動作原理の違いにあった。

 タイカ大帝國は船体の金属に魔導力を流し込み直接強化しているのに対し、ユースティアは敵の魔導砲出力を算出し逆位相の膜のようなシールドを展開することで魔導砲の威力そのものを減衰させて弱体化している。もちろん直接強化もしているが2つの技術を複合させた魔導障壁はかなりの強度を誇ることが証明された訳である。


「よろしい。後は戦闘機に任せる。巻き込まれんように高度を下げろ」


『魔導艦に告ぐ。全艦、距離を取りながら高度5kmまで降下せよ』


 時を同じくして高高度に戦闘機Y-15が轟音と共に多数侵入してきた。

 味方の魔導艦を巻き込まないために至近距離からの攻撃になるがスリルは満点だ。射撃管制システムによって各機が目標を定める。


『アルファ、全弾ファイア!』

『ベータ、全弾ファイア!』

『ガンマ、全弾ファイア!』


 各4発の空対空誘導弾が至近距離から発射され次々と鏃の如く敵魔導艦に突き刺さる。敵艦隊は爆炎に包まれ大破炎上し、地上に叩きつけられて爆散していく。避難する暇もないようで小型飛空艇が出てくる様子もない。


『魔導艦なのに脆いな。強化してないのか?』

『まぁ、魔導砲ならいざ知らず科学の力にゃ勝てんと言うことだろ』

『そうかもな。HAHAHA!』


 Y-15は敵艦に衝突しないよう急上昇、急旋回で回避すると再びターンして戻る。


『全艦、撃沈を確認。小型飛空艇はどうする?』

『こちらの拡散魔導砲にて片づける。貴官らは帰投せよ』

『了解。これより帰投する』


 対空ミサイルを撃ち尽くしたY-15は全機、ユースティア本土へと帰還していった。


 こうしてタイカ大帝國の最新鋭魔導戦艦2隻を含む大艦隊は空防隊による飽和攻撃を受けて全滅した。


 ――が


 流石は列強国。

 ただでやられるはずがなかった。

 帰投前のY-15が何か巨大なもの飛んでくるのを発見したのだ。


『おいおい。何かでっけーのが近づいてくるんだが?』

『アレってファンタジーとかに出てくるヤツじゃね?』


 パイロットたちから無線を通して困惑の声が上がる。

 誰も彼もが信じられないと言ったような表情をしている。


『こちらイージス護衛艦〈ユリス〉、要領を得ない。確認してくれ』


『ラジャー。って速ぇ! 至近距離をすれ違った!』

『怪獣ってヤツかよ!? ゴジラじゃあるまいし何でもありだな、この世界は』

『こちらデルタ。対象を確認。あー信じられないかも知れないが報告する。敵と思われる飛行生物?を確認した。恐らくドラゴンと思われる』


 バーグ王国の王都上空に突如として現れたのは体長50mはあろうかと言う赤い龍であった。

ありがとうございました!

また読みにいらしてください!

面白い。興味があると思われた方は是非、評価★★★★★、リアクション、ブックマークなどをして頂ければと思います。

感想頂けた時はすごく嬉しくなっちゃいました!

モチベーションのアップにも繋がりますのでよろしくお願い致します。


明日から11時の1回更新です。

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