022_防災の魔法少女。
大災害を、前人未到の大災害を!諸君我々は大災害が好きだ!諸君我々は大災害が大好きだ!台風が好きだ、地震が好きだ、大火事が好きだ、豪雪が好きだ、地滑りが好きだ、洪水が好きだ、大津波が好きだ、大噴火が好きだ、氾濫が好きだ、竜巻が好きだ、酷暑が好きだ、猛吹雪が好きだ!
前人未到の900hPaで、移動速度が10きろまいじめーとるの、タイフーンが、大雨と大風をともなって、上陸する様が好きだ、全く関係ないとばかりに遠方で線状降水帯が発生し、マンホールの蓋が、吹き上がり、宙を舞うのを見るのが好きだ、
風速70メートルを超える風に、電柱が薙ぎ倒され、広域で停電になり、暗闇の中人が右往左往することが好きだ、
高潮に生活基盤である漁船が沖に攫われていくのが好きだ、床下に、床上に、浸水し、思い出が水浸しになり、嘆く低地住民の姿を見るのが好きだ、田んぼに畑に、港に河川に、その被害を心配し、うっかり見にいき、帰ってこない人々が、とても愛おしい、
ギリギリまでの取れ高を狙い、噴火直前の火口へと足を進める、マスコミが好きだ、そのマスコミが、火砕流に飲み込まれるところなど、胸のすく思いだ、それに巻き込まれ、命を落とす消防員の様相は、胸が張り裂ける思いだ、
唐突に生活基盤が破壊される直下型の地震により、故郷を離れることになる者達へ、その補償を羨む愚か者が愛おしい、
災害に漬け込み、暴利を貪ろうとする詐欺師どもが好きだ、無償で残土を片付ける遠方よりきたる人々も好きだ、善意だけでその場に駆けつけて、現場を混乱させる人々などと、その衝突を見ることも大好きである!
諸君ならば大災害だ!
大災害を発生させよう!
……いややかましいわ!
どこぞで聞いた少佐の演説の劣悪なパロディを声高に唱えていた、えねみーの後頭部に蹴りを入れて黙らせるわけです。
9月1日、防災の日からこっちこんなえねみーが増えてきている、らしい、全国的に?いやまあ、災害の多いご当地型の、あれではあるのかとか、納得はしているわけではある、なんというか、そういう嫌な感情やら思考やら、嗜好やらを食って、大きくなるようなやつらしい。
上手に使えば防災意識を高めることはできそうではあるか?
無理だな、消そう。