5,社会の厳しさ
耳郎「ありがとう御座いました…。散々説明した挙げ句、ネットで買いますだぁ…ふざけんじゃねぇ。」
畑が猫とじゃれあっている間耳郎は一生懸命慣れない【普通の家具】について説明していたが、耳郎の言動や表情にお客が少し引いてしまい帰っていきました。
畑「耳郎さん…耳郎さん大変です。」
耳郎「あぁ(# ゜Д゜)てめぇ何処でほっつき歩いていた?俺のガ◯ガ◯君は?」
畑「そんな事は後回しで…」
畑の持っていたスーパーの袋からポタポタと何かが垂れていた。
耳郎「オメェ、その垂れてんのは何だ?」
畑「垂れてる?あぁ?!」
ポタポタ垂れているものは耳郎のガ◯ガ◯君でした。
畑「耳郎さんそれよりも大事なことがあります。最近霊魂探偵の依頼がなかったじゃないですか。僕依頼されたんですよ」
耳郎は声色を変えて話す
耳郎「報酬は?」
畑「へ?」
耳郎「依頼者は八百万を退治してほしいの?仲介してほしいの?」
畑「いやぁ…。」
沈黙する畑に耳郎はつぶやく
耳郎「無償でやってんじゃないんだよ。お互いの利害関係が一致しないと仕事ってものは成立しないんだよ。社会人なのに知らなかったのか?仲良しこよしでやっている大学のサークルとかじゃないんだよ!!ちょっとは考えろ」
畑「なら僕だけで解決してきます。」
耳郎「戦えねぇお前がか?」
畑「困ってる人がいるんです。僕はそういうのは見て見ぬふりができないんですよ」
耳郎「なんか自分が正しいと思ってる?聖職者みたいな感じって思ってる?自己満で依頼受けて、失敗したらどうすんの?責任取れんの?」
畑「責任取ります。」
耳郎はこれ以上畑に言う事がなかった
耳郎「はぁ…。どんなに過酷な選択を下すことになっても折れるなよ。途中で投げ出したりすんなよ。」
畑「許してもらえるってことですか?」
耳郎「さっさといけよ。依頼者が待ってんじゃないのか。」
畑は「ハイ」と言った後、猫のもとに走っていった。耳郎は畑に言い過ぎたかと思ったが、コレが社会の厳しさだと伝わっていれば良いなと思っていた。
耳郎「八咫烏…畑を見てきてくれないか」
八咫烏「ぎょい」