1,八百万屋の店主耳郎さん
場所は鹿児島市の天文館、三階建ての家具屋さん。でも、普通の家具屋さんじゃないんです。噂によるとそこの店主は、物の「声」が聞けるそうで、常に気味悪がられています。ですが、一部のお客様にはとっておきの場所らしいですよ…
八百万屋開店
耳郎「よしっ、今日も一日頑張りますか。」
私の名は耳郎ちょっとした家具屋さんをしているよ。小さな椅子から、大きなクローゼットまで幅広い家具を提供や買い取りをしているよ。
カランコロン…お店に今日一人目のお客さんが入ってきた。
???「すいませーん。耳郎さんはいますか?」
耳郎「私が耳郎ですよ、何か御用ですか?」
???「失礼しました。僕は、朝夜新聞記者の畑です。八百万屋の噂を調査するように上司に言われて来ました。」
耳郎「うちには噂なんてなにもないよ。気のせいじゃないの?」
畑「そ、そんな訳ありません。ある人の情報によりますと、耳郎さんあなた、物と話す珍妙な事をしているらしいじゃないですか」
耳郎は横にあったレバーを引いた。
ガタガタと音が鳴った後、畑のいる床がパカッと開いた…
畑「えぇぇぇぇ…」
耳郎「今日は閉店っと。よし、後片付けをするか(⌒▽⌒)」
その頃畑は謎の部屋に落ちてきた。
畑「山積みのクッションがあってよかった。」
畑は薄暗い部屋で一人ぽつんと座って、考えていた。これから、耳郎に始末されるのではないかと、冷や汗をかきながら時間が過ぎていった。
耳郎「畑くん、そこ気持ちいい?」
薄暗い部屋に耳郎がこっそり入ってきた。それに驚く畑は怖くて立てなかった。
畑「耳郎さんど、どうしてこんな事を。もっ…もしかして僕をあれやこうして始末する気じゃ…アワアワアワアワ…」
耳郎「なんの事だい?僕は君にこれを見せるために落としたんだよ」
そうすると耳郎は部屋の電気をつけた。
辺りには沢山の家具があると同時に、名札が一つ一つ付けられていました。
耳郎「ここはね、買い取った家具たちだよ。持ち主がいらないからと捨てるように売った可哀想な家具たちなんだ」
畑「要らなくなった家具は売ったりするもんじゃないですか?」
耳郎「畑くん、八百万の神様って知ってるだろ。ここにいる家具達は八百万の神様本人なんだよ。」
畑「???言っている意味が分かりません」
耳郎「物って作られる前は木とか、動物から取った物が大抵だろ。そこにも勿論神様はいるけど、物が作られるとそこに新しく神様が宿るんだよ。」
耳郎「テレビがつかなくなる時ってあるだろ、。そんなときに人間は叩いて直したりするけど、寿命で亡くなりかけていた八百万の神が叩かれたことによって目を覚ますんだ。」
話が長くなるので省略します…
20分後
耳郎「〜ということで…」
畑「分かりました、分かりましたよ。」
耳郎「…」
畑「ところで僕、帰れるんですか?」
耳郎「まぁ、話しちゃったしどうせ新聞に書くんだろうし、その会社辞めて僕のとこにきなよ」
畑「は?いやいやいやそんな勝手なこと言わないでくださいよ。」
耳郎「そっか」
耳郎はチェーンソウみたいな物を取り出し、畑に向かって不快な笑みを浮かべた。
耳郎「まぁまぁ、痛いのはさいしょだけだからさ、ねぇ。」
畑「ガタガタガタガタ…」
耳郎「ある人の情報?そんなの僕以外でありえる?」
畑「へぇ?」
耳郎はすかさずチェーンソウを振りかざした。畑ではなくペンを切ったら、変なモヤモヤが出てきた。
耳郎「やっぱりな、畑に取り憑いていたから勘が鈍った…」
変なモヤモヤは化け物の姿になった
ジーザス「バレちまったらしょうがねぇ。俺はペンの八百万、ジーザス様だ。」
耳郎「畑くんのペンに取り憑いて、何をしようとしてたんだ」
ジーザス「あぁコイツの買ったペンのインクを気づかない間に減らすっていうことしてたんだ」
耳郎と畑は一瞬戸惑った
畑「確かに減りが早くて一週間で5本使い切ってしまったけど…」
耳郎「地味だな」
ジーザス「地味とか言うなよ、傷つくだろ。」
耳郎「まぁいい、私のチェーンソウいや、霊魂消滅刀で君を倒す…」
ジーザス「はっ…俺様を倒すってか、やってみろ。」
耳郎は一瞬にしてジーザスの背後を取り、こう呟いた。
耳郎「もう斬ってある」
ジーザスは木っ端微塵に切り刻まれて跡形もなく消滅した。
畑「耳郎さんは僕を殺そうと…」
耳郎「誰がそんなこと言った?私が倒したのは、悪い八百万だよ。人間に害をなす神様か神様のフリをしたやつか、人間の負の感情で生まれた怨念か、様々なんだよ」
耳郎「脅したら畑くんがペンを離してくれると思ったから、ちょっと意地悪をしたんだ。ごめんね」
耳郎「八百万屋改、霊魂探偵事務所へようこそ畑くん。」
畑はその後会社を辞め、霊魂探偵事務所の耳郎の下へ弟子入り兼助手になるのであった
霊魂探偵事務所はいつでも空いてます。何かに取り憑かれたりそれを見た方は是非、よって下さい。我々がアナタの悩みを解決いたします。