6.詰みかねない最悪の盤面
さてと、アルバート君達の気配は…
「カリン、約30秒程のところにアルバート達が居るよ!」
「了解したで」
そうして全力で疾走していると…
「危ないねぇ…なんとか間に合ったようで良かったよ」
「あれ〜さっきの新入りちゃんどうしたの?」
「そっちのほうの神殿に封印されているナニカが目覚めたようでね、手遅れになる前に特務室の方々に伝えに来たってところだねぇ」
さっきから気配が強くなってきている、距離はまだあるがこの上がり幅はまずいねぇ。
「………!これ…悪夢の支配者……後は…!!マズい…早く逃げないと!」
「おいおい…勘弁してもらいたいぜ」
「混沌の不死龍…」
「全員こっちに来てくれたまえ、転移!」
そうして私達は先程の王都東門前に転移した。
「さてと…単刀直入に聞かせてもらおうか、アレ殺れるかい?」
「悪夢の支配者ならまだしも…混沌の不死龍こいつは厳しいな」
「ふむ…なるほどねぇ…」
一先ず情報共有が優先か…
「取り敢えずクロウ達と合流しようかねぇ、進行は今のところしては来ないけども、未だに魔力反応は増加中だ。対策を考えよう」
「鏡花、どうだった?」
「ローゼン…残念ながら悪夢の支配者と混沌の不死龍が目覚めたようでね…取り敢えず対策を考えなくてはならないから」
「ん…ゾンビドラゴンの方は完全に消滅させないと肉片一つからでも蘇ってくる…ナイトメアは、精神攻撃に対して対策をしておかないと…後は目覚めたのはもう一つ居るはず…」
どういうことだ?気配は確かに二つのはずだが…
「虚像の悪魔ーフランネル…あれはまぁ…運が良ければ味方になってくれるはず…」
「おい…ローゼン今フランネルと言ったか?」
「ん…神殿の管理者はフランネルだけども、あれは別格、封印されてる二体を相手にするよりもフランネルと事を構える事の方がマズい…」
ローゼンがそこまで断言するって事は相当にマズい相手だねぇ…能力次第では勝算はゼロになりかねないかもしれないねぇ…
「フランネルは俺の師匠だ、だからよ…事を構えるのは俺としても避けたい…」
アルバートの師匠の悪魔か、化け物の可能性が高いな…
さてと…フランネルの事は一旦置いておこう…いくら考慮しても意味がないな、一先ず殺り合うのは止めておかないとこちらが全滅しかねないって所かな、
「ゾンビドラゴンの方は全力で私が相手をする、そっちはナイトメアの相手を後はそいつらの魔力によって現れた魔物たちだけど推定白金だねぇ…だからそちらの相手も頼みたい。さすがの私も全リソースを割かないとゾンビドラゴンの完全消滅は厳しいものがあるからねぇ…」
「任せて、全力でヘイトは稼ぎ続けるから」
「せやで、ナイトメアの方と魔物はうちらに任せとき、そっちはドラゴンを全力で頼むで!」
さてと、不確定要素が多すぎるけども考慮するには限界がある、盤面がチェックメイトになるのはフランネルの参戦のみ…これを踏まえて最適行動を取るとしよう。
さぁ…
「作成開始といこうかねぇ」
さぁフランネルは今後どのように物語に関わってくるのか次回近日公開予定