4.スタンピード〜1〜
さてと、無事ギルドに加盟できたところでこれからどうしようかねぇ。
「さてと、これからギルドで活動するのにあたって私から説明させてもらうわね」
「おい、ギルド証発行したから取りに来い」
そう言ってアルバートの呼ぶカウンターに行くと紅色のカードが2枚あった。
「カードは持ち主のランクを示す。下から青、黄、緑、白、黒、紅、鉄、銅、金、白金、そして最高ランクである奈落印持ちだな。ほら、ここに印があるだろ?」
そう言ってアルバートの取り出したカードには白金に紫と黒の印が押されていた。
「俺たちのギルドはマスター、サブマスター共に煉獄印持ちだ、そんな俺達に加減していたとは言え一撃当てられたお前たちは特例で紅スタートだ、普通の冒険者はここに到達できたら御の字位のランクだが…ここでは最低ラインだ。本当はもう少し上でも良いのだが上の規則の都合上これが限界だ、すまんな」
そう言ってアルバートは頭を下げてきた。
「いや、むしろこんな好スタートをきれたから感謝しかないとも、これからよろしくお願いするよアルバート」
「ん…よろしく」
「依頼はそこのボードと上の階のボードに貼られているお前達は特例で白金以外の依頼を受注して構わない白金、及び奈落の依頼は俺ら同伴のみ許可する」
これは随分とすごい特権だねぇ、普通は自分のランクまでしか依頼は受けられないみたいだからこれはなんともありがたいねぇ。
「アルバート君居るかな?」
「おいおい…トラム公爵何事だ?アンタが来るときは大体緊急事態か面倒事だろ?」
そこには白衣にモノクルをした黒髪に赤い目をした男が立っていた。
「国王から死の森東部方面よりスタンピード発生との事だ、規模はおよそ十万と言ったところだね」
「はぁ?トラムおめぇ冗談も大概にしとけよ?」
「いや?そこの白衣着てるお嬢ちゃんに聞けばわかると思うけど?」
そう言ってトラム公爵は私に話を振ってきた。
「そうだねぇ…特に嘘を言ってる様子も無いし魔力感知で多数の反応を確認したねぇ」
実際先程からこちらに向かって進行してくる大量の反応がある。
「そうか…トラムお前は他の公爵と、サレリア家、それからミストニア家への連絡をしろ、俺はクロウ達を呼んだ後特務室の奴らを呼んでおく」
「アルバート、少しいいかね?」
「どうしたんだ鏡花?」
「先程言った大群の中にねそこそこ、そうだねぇ…等級的に金〜白金下位位のが約1.5割程居るねぇ…」
そう、先程魔力感知をした時にかなりの数反応があった。
私が死の森に居た頃戦った事のある魔物も居る気がするが、知らない魔物の気配もあるねぇ。
「俺はクロウとカリン、クリスを呼んだら俺は行く、跡の指示はあいつらに従ってくれ、トラムはあいつらを呼んでこい」
「了解、じゃあそっちはよろしく」
作者は科学等初心者なので悪しからず