43.チームアップ
翌朝、ルーキーたちは再び広間へ集められた。
小雪はもう1人で歩けるまでに回復していて、天登はほっとした。
天守が座から降り、広間中央に集められた7名の前に立つ。
「それでは、さっそくチームを言い渡します」
「チームAは、田鋤五右衛門、網川樹々《じゅじゅ》、海堂心理」
「チームBは、津神天登、武丸慶次、日皐月小雪」
「チームCは、雨神楽錦。以上の3チームです」
皆、一様に受け入れた様子だが、同じ疑問を持った。
錦のみがチームではなく、一人である。
伍代が捕捉した。
「チーム編成は、互いの長所を最大限に発揮し、短所を最小限にするよう補い合える組み合わせを選んでいる。決して馴れ合うためではない。雨神楽錦は、それを全て一人でできる。故にチームである必要はない」
「武丸慶次、津神天登、直接錦とやり合ったお前らなら、わかるだろ?」
慶次と天登は頷いた。
2人とも何の異論もなかった。錦は攻守ともにズバ抜けている。
一人ながら、この3チームの中で一番の作戦遂行力を発揮するだろう。
「そういうことだ。それじゃあ、AチームとCチームは、早速それぞれに妖魔討伐作戦を言い渡す。この場に残ってくれ」
「あ、あの! 俺たちは?」
武丸が質問した。
「重症の日皐月小雪の治療がまだ必要だ。津神天登も軽症だが完治していない。それまではここゴテンで待機だ」
「以上、解散!」
慶次、小雪、天登はゴテンを下りた。小雪は医療班の建物に戻っていった。
あと3日ほどで完治のようだ。
天登は慶次に提案した。
「慶次、よかったら付き合ってくれないか。修行に」
「あぁ、いいけど、俺とお前で? 師匠は?」
「俺たちも晴れて破邪士なんだし、同じチームだし、互いのことをわかっておきたいってことと、俺は、自分の課題が見えているんだ」
天登は決意の表情で慶次に頼んだ。
その表情をみて慶次が答えた。
「何か思うところがありそうだな。お前とは対戦もしてなかったしな。よっしゃ! やったるぞ!」
2人はゴテンに入城する際に抜けてきた森に入った。
この辺りは北海道の入り口にあたるとはいえ、まだまだ人の手があまり入らない、分厚い森が至る所にある。
ゴテンは、妖魔から隠す意味でもそのような森の中に作られていた。山道のように人が踏み慣らした道もなく、針葉樹が中心の原生林だ。
「最初から本気だな、天登!」
「もちろん! そうでないと意味がない!」
「よっしゃ! 行くぜ!」
慶次が天登へ突進してきた。
速い。
それに気迫がビリビリと伝わってくる。
長身の慶次から右ストレートが放たれる。まだ心気は帯びていない。天登は両腕をクロスした。
「心気集中!」
両腕が白く光る!
(なに? こいつ遠隔型だろ? 避けるじゃなく、受けるのか?)
「まぁいい、思いっきりいくぞ! おらぁぁぁ!」




