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30.純血

 「妖魔の血が30%以上の濃度になってくると、身体的能力が高まり、残忍性、暴力性、強さが濃度とともに指数関数的に上がっていくわ。ただし、普段の外見は人間と変わらない。あえて人間社会で生活している者も多いから、やっかいなの。ただ知ってのとおり、戦闘のときなどは、容貌が大きく変化するわね。」


 「そして40%を超えてくると、自分が人間の種族とは違うという、自覚を持ちはじめる。大半は人間社会に溶け込んでいるけど、高い身体能力から社会外での生活にも適応できる。例えば、飛んでいる野生の鳥を跳躍して素手で捕えられるとか。犯罪が発覚しても警察に捕まらずに逃亡可能なこともあり、刑法の抑止力はほぼ機能しない。加えて、指導的地位の妖魔と接触することで、妖魔として、人間を組織的にも攻撃するようになる」


 「50%となると、妖魔としての自覚は自ずから確立しており、人間社会の覆滅、妖魔社会の誕生を目指すようになる。長ずるに従って妖魔のコミュニティへも自然に接触し、主体的かつ組織だった行動で人間や人間社会への攻撃を行いつつ、特に破邪士を意識して攻撃するようになる。つまり、龍虎りゅうこ一族の指示を得て行動する。」


 「そしてこのレベルになると、妖気による超能力を使うようになる。60%を超えると、活動エリア内における隊長クラスの地位にあることが多い」


 「70〜80%を超えると、活動エリア内の長や幹部クラスの地位にあることが多い。あなた達が倒したサキュバスはこのクラスね」


 「90%を超えると、龍虎りゅうこ一族が住むと言われる妖魔の牙城、パテラの将校クラスの地位にあることが多い。100%は、妖魔の王である龍虎りゅうこ一族とその周辺にいるんだけど、一匹狼的な者もいないではない。妖魔発祥から純血を保ち続けた最強最悪の種族ね」


 「妖魔は血の濃度だけで強さが決まるものではないけど、おおよそのレベルはわかる。ただ、例えば濃度は5血(50%)でも、破邪士や心気を含む人間を喰らい続けることで、9血を超える力を得る妖魔もいるから、気をつけないといけない」


 「妖魔の多くは、犯罪を断続的に犯しながらも、善良な市民を装って人間社会に潜伏している。私達が尻尾を掴んでいる妖魔の個体は、ゴテンから派遣された調査専門の破邪士が、不穏な事件や事故が発生した現場から、髪の毛とか皮膚の断片を採取して、妖魔を特定する。そのサンプルは遺伝子解析されて、血の濃度が把握される。その危険度の高い対象を討伐リストに挙げて、全国で破邪士が討伐に動くって仕組みね」


「と言ってる間についたわね!ここがゴテンよ!」



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