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矢の雨に死す。

紫鳳の羽は、宿泊している民家の屋根や、門の前に居た。アルタイ国を出る為、国王シンは、偽の馬車を出し、そちらに兵士をつけ、偽装工作をした。アルタイ国にも、成徳の息のかかった者がいる可能性もあったし、シンやロッシ以外の兄弟達が命を狙う危険性があったからだ。精鋭だけを連れ、明け方にひっそりと抜け出してきたが、やはり、瑠璃光と逢っていたのは、外部に漏れていたようだ。瑠璃光と逢っている時に、国王シンが亡くなれば、成徳にとっても、アルタイ国の他の門派にとっても、都合が良かった。瑠璃光は、必ず、国王シンとあった瞬間に何かが、起きると考えていた。それなのに、国王シンと逢う時は、居合わせる人数を極端に減らした。屋根や門前にいる瑠璃光の羽は、突然、現れた黒衣の集団に、戦っては、簡単に負けていた。

「どうなっている?」

外で、応戦するように言われていた聚周は、叫んだ。つたない術で、応戦するが、黒衣の集団は、強かった。

「冥國にこんな奴らがいたか?」

聚周の術も、黒衣の集団の減らない数に、疲労してきている。

「紫鳳なんて、大した事ないな」

剣を振るって、戦っているが、打ち負かされ、屋根から、落ちてくる。顔を黒衣で、覆い身軽に動き回る集団は、人数が減っている様には、思えない。動きは、素早く、人のそれとは、思えない。

「簡単に、やられてしまう」

聚周は、追いかけ、何とか1人を捕まえる事が出来た。右手で、顔を覆う覆面を外すと、思わず声を上げた。

「やっぱり!」

黒衣の中は、鱗の生えた蛟の顔をしていた。

「瑠璃光!」

扉を開け、飛び込んでいく黒衣の集団達が、襲いかかっていくのを大声で、知らせた。慌てて後を追い、扉を押し開ける。

「大丈夫か!」

飛び込んだ聚周が見たものは、床一面に、倒れている集団と、国王シン。ロッシ。精鋭と言われる4人の岸の血まみれになった姿あった。

「ま・・・まずいぞ」

瑠璃光は、どこか?聚周は、辺りを見回したが、門の外には、羽達と一緒に、紫鳳が倒れているだけだった。

「これでは、成徳の思うままだ・・」

アルタイ国のシンとロッシが亡くなれば、冥國以外でも、喜ぶ者はいる。聚周は、自分の立場が、危うくなってしまった事に、冷たい汗を流していた。

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