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勇者科でたての40代は使えない 【ファーストシーズン完結】  作者: 重土 浄
第九話 鶯谷駅 「おじさん、ダンジョン奥のラブホにいき、何事もなく帰る」
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2 【第九話 完】



 「あっれ~尾地さんじゃないですか~」


 背後から女性の陽気な声をかけられる。


 尾地は、彼の数少ない若い女性の知り合いの声の検索をかけてみたが、該当が見つからない。しかたなく振り返ってみて、該当者が出てこなかった理由がわかった。


 「あ~~~、遺物課の…誰でしたっけ?」


 「ひどッ!一緒に凶悪犯に襲われて、それを見事に逮捕して、その後飲みにも行ったバディの事を忘れるなんて!」


 「ああ、遺物課の…ユホさんでしたね」


 「ええ?なんですか、その死にそうな反応と死にそうな顔は?」


 政府組織の末端、ダンジョン遺物を管理する遺物課に務める、厚木ユホ(二五)。役所支給のつなぎにアーマー姿の快活な女性。


 実際彼女が言ったとおり、彼女と尾地にはなかなかに太くて短い縁があると言える。




 尾地の気落ちした顔は、彼女には死にそうな顔に見えたようだ。


 「いや、その…」


 尾地はキリカについての心配をこの他人に言ってよいのかと迷った、しかし


 「なにか悩みがあるなら、このバディー・ユホに言ってください!」


 という彼女の強い無責任な押しが、心理的ハードルを飛び越えさせてくれた。


 ユホに今までの状況の説明するのに三分を要した。


 「ハァァア?それで行かせたんですかおじさん?」


 怒りに赤くなった顔のユホに怒られた。


 「なんでいかせたんでスか?」


 「い、いや、若い子たちの間のことだから、そんなに深刻に考えるのも、間違ってるのかな~って」


 「間違ってないに決まってるでしょ!なに狼の中に女の子が行くのをほっとくんですか!」


 「ス、すみません…」


 尾地よりも、遥かにキリカに近い立場であるユホが怒っているのだから、自分は間違っていたのだろうと、ようやく思えた。


 上野駅の一角で、中年が二十代の女性に怒られて反省している姿を、多くの人がチラチラと見て通り過ぎた。


 「だいたい、尾地さんがここで立ちすくんで悩んでたのは、止めたいと思ってたからですよね?」


 「止めたいって、思ってたのかな…」


 「そうですよ!”悩んでる”ってことは、心は止めたいと思ってるのに、頭が邪魔してたって事ですよ。興味がなかったら、関心がなかったら悩まないし!」


 ユホは尾地を壁際まで追い詰め、ドンと尾地の頬すれすれに壁を叩いた。


 「悩んでるってことは、やりたいって思ってることなんですよ!」


 背伸びしたユホの顔が尾地の目の前で、叫ぶ。


 「尾地さん…悩んでるんなら、やれ!」


 「悩んでいるなら…やれ…」


 歳若い女性に説教されて尾地は決心した。




 尾地とユホはダンジョンの上野の無人改札を通過し、ダンジョン内を急ぎ進む。


 「いいですんか、ユホさんまで来て?」


 「バディーですから!事件解決は私達にオ・マ・カ・セ!」


 「下手したら嫌な現場に踏み込まないといけないかもしれませんよ。しかも向こうは屈強な若者が三人もいるし」


 「若者がァ~三人~?何いってんですか!私の前で犯罪者相手に大活躍したアナタともあろう人が」


 ユホは、彼女を救ったこの中年に確かな信頼を抱いていた。それを信じているからこんなに軽やかに進んでいるのだ。尾地もヤレヤレと認めるしかない、あの三人は自分の敵ではないと。


 「でもお仕事の方は?」


 「ああ、そうだ遺物課ですよ!その仕事で上野に来てたんですよ!上野は色々ありますからね~、博物館に美術館!もうとんでもない量の国宝が眠ったままです。それの回収はギルドにもお願いしているんですが、冒険者が個別に隠匿することも多くて困ってるんですよ。ああ、そうそう、尾地さんにも遺物回収の仕事をまたお願いしたいんですが…」


 彼女はダンジョンに入ると、また口の回転が上がってきた。そうだった、こんな子だった。尾地はようやく厚木ユホのことを思い出した。




 ダンジョンに入ったパーティーを後から追うのは難しい。しかし今回は上野から鶯谷に行くという明確なルートが指定されているため、そのルートは絞ることができる。端末でそのルートを選択し後を追う尾地とユホ。


 二人はダンジョンの雰囲気の変化から、自分たちが鶯谷エリアに侵入したことに気づいた。


 なんとも言えないピンクな雰囲気。ダンジョンの壁の雰囲気も違う。狭く曲がりくねった道の両サイドいくつも扉があるのだが、その扉がことごとく表から見えないように壁やミラーやくもりガラスで隠されている。その壁や鏡には、変化して読めないがおそらく「三〇分三〇〇〇円~うんぬん」という内容の文字が書かれている。


 「これが鶯谷ですか、やっぱりアレな感じですね…」


 過去の姿が変形してダンジョン化した鶯谷にとまどうユホ。


 首都沈没以前の鶯谷の情報を聞いていた尾地は、女性と二人でこんなとこに立っていると状況だけで、なぜか照れていた。


 「早く追わないと、この雰囲気はヤバイですよ!」


 ユホはこの場の空気に危険な物を感じている。そしてそれは正しい。人間性の一部を故意に捻じ曲げて発露させる、それを目的としたダンジョン、それが鶯谷ダンジョンなのだ。




 ここまでは追ってこれたが、彼らがどのホテル(のようなダンジョンの部屋)に入ったのかが分からない。尾地のスカウト能力も彼らの使用するホテルの好みは分からない。


 「なにか、甘い匂いがしませんか…?」


 ユホが感づいた。通りの奥からの甘い匂い。甘く蠱惑的な心惹かれる匂いが漂っている。だが尾地はそこにわずかに紛れている、植物の裏を嗅いだときのような鼻につく臭いを感じた。食虫植物が虫を呼ぶために放つような危険な臭い。


 「サキュバスだ…」


 「うわ、マジっすか?あの有名なエロモンスター?」


 「エロモンスターって…まあ人間の性的フェロモンをバラ撒いて戦闘不能にさせるモンスターだけど、人間となにかするわけじゃないですよ…、あ!これか!」


 「なにがコレ?」


 「あのゲスども…。ある程度慣れてる冒険者ならこの程度の誘引分子は効かないんですけど、成り立ての新米だとサキュバスのフェロモンで全滅することだってあるんですよ」


 「え?じゃあ、その男たちってモンスターを催淫剤代わりに使うってことですか?ゲス!ゲス!どっちがモンスターだ!」


 「急ぎましょう!」 


 匂いが強い方へ向かう。サキュバスが現場へ案内してくれる。


 通路の行き止まり、中世の城を模した建物。ダンジョンなのでその風情は間違っていないのだが、その偽物感が場違いさを際立たせている。


 「このラブホをデザインした人も、まさかダンジョンの一部になるとは思っていなかっただろうなぁ」


 尾地はそんな無用な感慨を抱いた。


 建物内部に突入した二人。空気の濃度がムワっと濃くなる。甘い匂いが強くなる。


 「うわ、濃いわー。尾地さん、これクラクラしませんか?」


 「大丈夫、しかしどの部屋にいるのかわからないな」


 ここまでだいぶ時間が経っている。焦る尾地はドカドカと内部に入っていき、次々とドアを開けて探すが、見つからない。


 一階、二階と見て回るが空振りだ。部屋数が多く、一つ一つの室内も無駄に広い。サキュバスが放っていると思われる濃密な空気も思考を鈍らせる。


 三階になると一部屋が大きくなり、一部屋づつのギミックが大掛かりになっている。


 「うわーー、これマジですか、すげー?何に使うんだコレ?」


 目的を忘れたかのようにラブホの遊具に関心を示してはしゃいでいる。


 ユホはだいぶおかしな状況になっている。ふわふわとした表情、上気した頬、おぼつかない足取り。


 自称相棒のおかしくなり方にキリカの現在の状況がさらに心配になる尾地。手早く探して脱出するしか無い。今はユホの事は放っておくしかなかった。




 次の部屋に突入する二人。部屋には壁一面の巨大な鏡と大きなベッド。


 奥の扉を開け、シャワールームも確認するが誰もいない。空振り続きに焦る尾地。


 ベッドルームに戻ると、ユホが大きなベッドに仰向けになっていた。


 「ちょっとユホさん、寝てる場合じゃ…」


 引き起こそうとする尾地を、意外なほど強い力が引っ張り返えしてきて、ベッドに引きずりこまれた。


 駅構内の時とは逆に、尾地がユホに押しかかるような姿勢になる。ベッドの上で。


 目の前に明らかに性的興奮に意識が支配されている女性の顔。室内のピンク色の照明が彼女の精神の尋常でなさを強調する。


 「あ、あの…ユホさん?」


 ユホがゆっくりと下から腕を尾地の首に回していく。


 「ちょっとこんな事してる場合では…」


 尾地の下でユホの顔がニッ笑ったあとで、少し照れて目線をそらす。そして意を決したかのような強い目が尾地を見つめてきた。


 尾地にも分かる。彼女は決して自分に対してこんな表情を見せることはないと。自分のような中年の他人ではなく、もっと親しい若い恋人に対してだけ見せるような柔らかな表情。モンスターの放つ状態異常の攻撃を食らっているだけにすぎない。


 そういう悲しい現実認識を強めなければ飲み込まれる。サキュバスの誘引作用よりも強力な女性のしどけない表情と姿に惑わされないように、尾地は意識を引き締めるて抵抗する。


 「ダメですよ、あなたはそんな表情を私に見せてはいけない」


 首に回った腕をほどこうとした時、偶然、彼女が立てた膝が、尾地の股間をかすった。


 瞬間!


 サキュバスの芳香に尾地が抵抗できたのは、見えてる地雷に引っかからないのと同じで、気をつけていれば地雷を踏むことは決してない。しかし、バディを自称していた女性の足が、偶然その地雷を踏んでしまったら。


 彼女の脚がそのスイッチを押してしまったら。


 偶然、股間のスイッチが押されて発生した電流は背筋を昇り脳に電気のスピードで衝突する。その衝撃は尾地の精神に作られていた高い防壁に巨大な穴をうがった。周辺に充満していたサキュバスの芳香はその穴を通じて尾地の精神への侵入に成功した。


 瞬間!


 尾地の精神はピンクに汚染された。




 となれば中年男性がこのシチュエーションに耐えられるわけがない。一気呵成に進展する、かと思われた。しかし、尾地の肉体はいまだ静止している!


 彼の本能はやられたが、まだ精神はやられていなかった。だがその抵抗も儚く終わるだろう。本能と肉体がモンスターの支配下に落ちては、精神の抵抗など、天変地異に対抗する祈祷師の祈りだ。


 それでも、まだ尾地の肉体は止まっている。


 「どうしたんですか、おじさん。私がいいよって言ってるのに?我慢は体に悪いですよ…」


 耳元に囁かれる彼女の、いやサキュバスの甘い攻撃。


 尾地は、精神の支配する僅かな領域、顔面と脳の前頭葉だけで肉体と戦っていた。顔面は赤く、眼球は見開き涙を浮かべる。前頭葉は様々なワードを発射して本能と肉体への説得戦を繰り広げた。曰く


 「俺のような中年に抱かれたいという二〇代はいない」


 「自分の面を鏡で見たことあるのか?」


 「髪の毛が薄い。これは女にモてない!」


 「彼女と結婚したら、彼女を不幸にする」


 「最近、性的に弱くなっている」


 次々と繰り出される悲しい現実弾頭。精神はこれらのワードを本能と肉体に送り続ける。なんとしてでも静止させようとする、涙ぐましい努力だ。


 彼女の両手が、その十本の指が尾地の腹部をゆっくりと這い上がる。へそから始まりみぞおち、あばら、から乳首をこえて首から顎先まで。


 肉体反応の絨毯爆撃


 肉体と本能の重爆撃は精神をガタガタにした。


 彼女の手はそのまま尾地の両頬をしっかりと包みこみ。


 「悩んだらヤレですよ、尾地さん」


 その時の彼女の目は、なぜかはっきりと迷いなく真剣なものだった。


 最後の爆弾が投下された。


 だがそれは尾地の心に熱反応を起こさず、全てを冷ました。




 「俺は何をしにここに来た?」


 幾度の死地を、数え切れぬほど困難を乗り越えてきたこの屈指の冒険者は、危機に対して、肉体よりも本能よりも強い意思の、精神の力で乗り越えてきた。


 全ての苦痛と逆境に立ち向かうための精神のスイッチを、この男は持っている。


 「俺は…」


 (尾地さん…悩んでるんなら、やれ!)


 ユホの教えを思い出す。


 「彼女を」


 チャラい獣のような男たちに連れて行かれた少女姿を思い出す。


 あの子を本当に心配したのなら


 「あの子を」


 なんと思われようと止めたはずだ。それで嫌われようと構わないと思ったはずだ。


 自己満足で彼女を邪魔したはずだ。嫉妬の気持ちで彼女を止めたはずだ。彼女自身が望んでいたかも知れない生き方を妨害したはずだ。


 それを、俺は何もしなかった。


 ここに来たのは、まだ間に合うはずだと信じているからだ。そのために…


 「俺はキリカを助けに来たんだー!」


 尾地は、自分の体が引き裂かれる程の力でベッドと女の体から肉体を引き剥がした。


 勢いと肉体の高ぶりが抑えられない尾地は、そのままの勢いで、向かいの壁一面の鏡をぶち破った。




 その鏡の、マジックミラーの向こうに、今まさに事に及ばんとする不届きな男どもと、サキュバスにやられ意識朦朧状態のキリカがいた。


 彼女はすでにアーマーを剥ぎ取られ、アンダーウェアも脱がされようとしていた。


 男どもは愕然としていた。


 誰もいないはずと、今まで無視していたマジックミラーの向こうから、鬼神のような顔をした男が飛び込んできたのだから。


 「なんだぁテメー!」


 まだアーマーを脱いでいない状態だった男三人が犯罪現場に紛れ込んだ男を取り押さえようと襲いかかったが、


 一人が天井にまで打ち上げられて激突し、そのまま気絶しながら落下。


 一人は柔らかいベッドに叩きつけられ、体がくの字になって跳ね返る。


 三人目は尾地に触った瞬間にその腕を折られた。




 「よ、寄るんじゃねぇ!」


 男たちの最後の一人、サダユキはキリカを人質に取り、ベッドの奥に下がる。壁際に背をつけナイフを虚ろな顔をしたキリカの首元に当てている。


 そのナイフもまた金ピカで無用に装飾的だ。


 尾地はそのチンケな脅しには動じなかったが、なにか違う脅威が近づいているのを感じていた。


 匂いが強くなってきた。


 ホテルの壁、サダユキが背を預けている壁から何かが通り抜けてきた。絵に描かれた幽霊のような布地をかぶったようなシルエット。その白いボディだけの体から多くの吸気管が生えている異形な姿


 サキュバスが騒がしい獲物を捕えようと、満を持して現れたのだ。


 尾地から見ればサキュバスの位置はまるでサダユキを守る守護霊だ。尾地から彼を守るかのように壁から現れた。


 「さ、サキュバス…」


 しかしサダユキも腐っているとはいえ冒険者、自分の肩に触れるくらいの位置にモンスターがいることと、自分がそのモンスターに対して、ナイフと人質以外はまったくの丸腰であることに恐怖した。


 「あ、あの…たすけて…」


 サダユキは泣きそうな顔で尾地に懇願しようとした瞬間。


 尾地の足がサダユキの顔のすぐ横に蹴り込まれた。足裏が壁にめり込み、亀裂が壁の隅々にまで走った。


 尾地はサキュバスなどまるで無視して股下のサダユキを睨みつけている。


 サキュバスは尾地の勢いに負けたのか、すぐに壁の中に戻っていってしまった。


 サダユキの頭上には今まで見たこともない恐ろしい顔の中年モンスターがいた。


 


 


 その日の反省会は長かった。


 男どもに対してはユホが役所のあらゆるセクションに情報を行き渡らせた。当然ギルドも事態を重く見て彼らに対する厳しい処分が下るだろう。


 キリカは上野の医療センター預かりになり、その日はそれで別れた。


 ただユホは尾地を帰さず、そのままファミレスに連れ込まれて反省会という形で関係修復が図られることとなった。


 さすがに酒を飲んでの反省というわけにはいかず、コーヒーを飲みながら、あれはモンスターにやられたのだから仕方ない、と尾地が説明しては、


 「いや、それだけじゃなかったと思います」


といって譲らないユホ。


 尾地はいくらでも自分を卑下して、モンスターの悪影響が君をそうさせたのだと説得を繰り返したのだが、結局、朝まで同じ会話を繰り返すこととなった。


 後日、キリカと会うこととなった時、尾地はそのユホに泣きを入れて同行してくださいとお願いした。




 喫茶店に現れた尾地は普段着ないスーツ姿に髪も固めてきた。突貫工事の真面目な大人モードだ


 尾地は中年として、多くの過ち(実際には男女関係に関しては殆どない)をしてきた大人としてキリカに接した。


 「傷ついたかもしれないけど、過ちからでも学ぶことはあるから」


 キリカは通常時の明るさを見せてはくれなかったが、親身になってキリカに反省を促した。尾地とユホはひたすら話して、大丈夫だから、間違ったって大丈夫だからといい続けた。大人二人は必死で「陽はまた昇るよ」レベルの励ましをひたすら繰り返した。


 キリカはついに吹き出し


 「ねぇ、二人って付き合ってるの?」


 と聞いてきた。尾地は強く否定するが、ユホは否定しなかった。


 裏切り者をにらみつける尾地。


 キリカは証拠を見ていたという。


 「私が最悪な状況の時、尾地さんとユホさんが、ナニかしようとしてたのか見えたんだけどね~」


 マジックミラーの向こう側、意識朦朧時に見た物は証拠として採用出来ない、と断固突っぱねる尾地に対して、ユホは見られてたか~ひたすら照れてる。




 二人をからかってキリカは笑ってくれる。


 それを見て尾地は、彼女は傷ついているのだろうけど、それを乗り越える強さも持っている一個人なのだと思った。


 ユホのおふざけもそれを信じての事なのだろうか?


 人の気持ちは分からないし、女の子の気持ちはもっと分からない。だいたい他人の気持ちなんて一生見ることも触ることも出来ない。


 人の心の強さなんて、自分の事ですらわからない。


 見えない気持ちに対しては、信じて付き合ってみるしかないのだろう。


 キリカとユホの笑顔を見ながら、そう思った尾地であった。


 三人の反省会は夜遅くまで続いた。


 





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― 新着の感想 ―
[良い点] 無事でよかったです。 [気になる点] そしてユホとキリカにお持ち帰りされた尾地さんでしたなんてオチだったら笑えるのですが笑
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