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そもそも、現実世界が上手くいった途端、なろう界隈における様々な論争が全く気にならなくなった

作者: ホクロの研

思ったままに書き綴ったお話です。

 話の顛末は約一ヶ月前まで遡るが、まず、私のこれまでの軌跡を話そうではないか(言い方にムカつく)


 十一月に入る手前までの私、ホクロの研はベッドで横になりながらYouTubeを身漁り、それに飽きたらなろうで自分の作品がバズる未来をワクテカしながら連載を書き溜める、という全く生産性の無い毎日を過ごしていた。

 誰に評価される訳でも無く、ただひたすら、自分が納得出来る物語を世に出せるように。


 そんな生活を一年と八ヶ月の間、所謂ニートである。

 良くも悪くも、引きこもりという怠惰な生活をしていた。(完全に悪い)

 まるで全身がコンクリートで固められた子泣き爺かのように家から出ず、思考回路はこの世で成功している者達を羨み妬み、そんな中でたまにテレビをつければコロナコロナコロナ……。

 日本から、世界から、元気が無くなるのと同時に、私からも日に日に元気、及び活力が無くなっていった。

 そのくせ、キーボードに手を置けば、油を塗ったかのように執筆が捗った。


 【妄想が現実になったら】


 と、思った時の高揚感。

 執筆するのが楽しかった。

 投稿した作品は三作品しかないけど、読まれて嬉しかった。

 なんと、思い付きの短編であるのにもかかわらず、一つの作品にはポイントが100以上もついていた!(パチパチ!)


 だからこそ生きている、と感じられるこの場所、なろうにおける事情に焦点が合った。

 エッセイなどで時折論争される、あらタイが〜、ざまぁ系が〜、婚約破棄が〜、最近の短編が〜、読者が〜、作者が〜、と、ある中でもちろん、共感も出来たし、納得もした。

 が、数字だけを追っている人達、実績を上げている人達には響いていない事は事実だった。

 きっと、ハエが飛んでいる、そんな感じなんだと思う。

 けど、熱を持って、エッセイを書いている人達は、もっとなろうを良くしたい、もっと読んでいて楽しいモノが増えて欲しい、もっと、もっと、もっと……。



 ここで、話をぶった切る。

 それはさておき、現実は、というと。


 新しく就職? 無理。

 新しくアルバイト? 無理無理。

 新しい人付き合い? 無理無理無理。


 三十代の私には全てが無理だった。


 未来を想像したら憂鬱で。

 過去を思い返せば最悪で。

 現実を見渡したら死亡で。


 トラックに轢かれれば異世界に行けるかな、

 可愛いツンデレ幼馴染(妄想)に起こされるかな、

 朝、起きたら高校生にタイムリープしてるかな、

 明日、いきなり隕石が落ちて人類滅亡になるかな、


 そんな妄想をするが、現実は。


 轢かれたらスプラッタだし、

 起こされるのは決まって母親だし、

 朝、起きても三十代のおっさんのままだし、

 いきなり隕石なんて落ちてくるわけも無かった。


 妄想と現実のギャップに、日々落胆していた。


 そんな時だったーー。


《ホクロぉ〜! 力を貸してくれぇ〜!》


 十一月に入る手前、急にLINEが届いた。

 怠惰でだらしなく、社会不適合者の私に上記のようなメッセージを送ってくる人物は限りなく少ない。

 だからこそ、こう、期待されるのは嫌いじゃないから。


「えぇ、やだ! ニートで忙しい!」


 私は本気でぶつかってみた。


《ならヒマじゃん! 今日、家行くから!》

「来るな!」


 ちなみに、年上の先輩である。


《じゃあ24時で!》

「……」


 こんな内容だった気がする。


 そして24時、自宅前に高級車がドンッ! と止まっており、ほぇ? となった覚えがある。

 久々に再会した先輩はそれなりに良い生活をしているが、仕事面ではどうも右腕の存在に欠けている、そんな話だった。


 杏仁豆腐より柔らかい私のメンタルが崩れないような取り組み、手取りもそこそこ、というより大学新卒の初任給の二倍、いや下手したら三倍以上は狙える。それに、休みは月に十日はあるときた。


 ……え?


「ナニソレ、オイシイノ?」

「美味しい話なんてない。前にもやっていた業界なのは変わらない。ホクロが一番わかっているだろ? ただ、実際、ホクロがちゃんと仕事をしたら売り上げも、もう一人の志気も上がる。それは俺が良く知っているし、話した通り、一番キツい役割は俺が担うから、忘れっぽい俺のサポートをお願いしたい」


「それ、なんて小説?」

「現実世界だよ、残念ながら」


「ふ〜ん……但し、成績によってはゼロでしょ?」

「確かにそうなるが、話してみた感じ、イケるだろ?」


「……イケる」

「そうだろう、そうだろう! それに、出逢った頃、俺が死にそうになってた時の話だ。助けてくれたのはホクロ、お前だ。ようやく恩返しが出来るポジションを用意出来た」


「それ、なんて童話?」

「先輩の恩返し」


「うける〜。ま、10年以上の付き合いだし、欲しいポジションも、なんとなくわかる」

「で、どう? 右腕として、力を貸して欲しい」


「えぇ〜朝、何時から?」

「昼の14時」


「何時まで?」

「夜の22時」


「わかってたけどさ〜。また僕に、出来る……かな?」

「出来る。というよりこの業界に俺を入れたのホクロだろ」


「確かに。はぁ……またその職種かぁ。悪くないけど、電車イヤだな〜。通勤で乗りたくない」

「なら、あの車乗っていいから、14時に俺を迎えに来てくれ」


「え、ま?」

「まじ」


「なら、やる」

「(ニコニコ笑ってた)」


 そんなわけで口車に乗せられ働き、今日で約一ヶ月が経った。

 私、ホクロの研は今、出勤前に都内のカフェテラスで、このエッセイを書いている。

 一年と八ヶ月、ずっと着ていたジャージを脱ぎ捨て、小洒落たビジネス着に身を包んで。


 【妄想が現実になりつつある】


 久々に感じる高揚感。

 自他共に仕事が出来る、という認識はあった。

 ブラック企業に勤めていた時や、何故か好きでもない仕事をしていた時もあった。

 休みも無く、余裕も無く、生活が困窮していたばかりの二十代だった。

 だが今、こうして時間にも金銭的にも余裕がある生活を送れている事実は、十代の頃、我武者羅に突っ走っていたから、送れているのだと。



 若い頃によく言われたコトバーー、


 【人脈は宝】


 ーーが、よく身に染みた三十代。



 ここで、一ヶ月以上開いてなかったなろうを開いてみると、違った見え方をする事に気付いた。

 それが、タイトルにある、細かい論争が全く気にならなくなった、である。


 確かに、自分のテリトリー、縄張り、好きな場所は守りたいし、信念を貫きたい。

 だが、それは自分の『正義』であって、他人からしたら『正義』ではない。

 思うのは勝手だが、押し付けるのはまた別の話。

 各々が好きにやってこそのなろう、いや、本来のインターネットというものではなかろうか。

 但し、ネットリテラシーは守るべき。



 だけど!


 だけどその中で一つだけ言いたい!


 陰キャだけど、実は○○←すごい系

 に! 出てくる! 陽キャ!


 そんなバカじゃないから!

 私、ホクロの研、陽キャですけど!

 そんなバカじゃないから!


 陰陽キャラを明確にしたら物語の面白みが増すのは確かな事実だけど……!


 そんなバカじゃなくない!?


 むしろ、陰キャが陽キャを羨んでいる、なりたいけどなれない、バカに書けば書くほど、そんな風に作者は思っているのかな、と思ってしまう。


 噛ませ犬じゃなくて、陰陽も、良い意味で切磋琢磨するような、交わらせる事が出来るんじゃないかな、そんな風に思ってしまう。


 まあ、私、一年と八ヶ月も引きこもりニートだった陽キャなんですけどね!


 結構バカかも!?



 ……ふぅ。


 とまぁ、妄想が現実になりつつある今、執筆する創作意識が薄れてしまった為、書き溜め長編は封印し、思い付いたままの短編を投稿していきます。


 人生は長い。


 まだまだこれから三十年から四十年もある中で、いずれ、自分が満足出来る長編を、このなろうに投稿出来たらいいな、そんな風に思っています。



 ーーと、ここでお隣の席に雰囲気からして色香を漂わせる美女がシットダウン。


 ホクロの研、漢です。


 ここは、目が会い次第、微笑む、一択でしょう。


 ……


 …………


 ………………


 《今日未明、東京都のとある喫茶店にて、三十代男性が女性に対し卑猥な視線を送るという、卑猥な眼差し送り罪として現行犯逮捕された模様です。容疑者の男性は『妄想を現実にするんだぁ〜!!』と、訳の分からない供述をしている模様です》


 ………………


 …………


 ……


 とまぁ、なかなか手厳しい世の中ですが、生きている限り良い事はあるはずなのです。


 細かい事を気にせず、今日も一日、お仕事や学校、執筆活動に勤しみましょう!


 では\\\\٩( 'ω' )و ////

ここまで読んで頂けて、感謝、感謝です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんと! こんな夢のような現実が現実にあるとはっ!? しゅごいっおめでとうございますっ 文章もマジで読みやすいですし、素晴らしいです(*´ω`*) おめでとうございますっ\(^o^)/
[一言]  読ませていただきました。  なんだか、吹っ切れたような文ですね。  いや素敵です(笑)。  人生は長いようで短いとよく言いますが、いろんな人生経験をしておくことは、後々、役に立ちます。 …
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