第10話 幼馴染のポッキー
「ポッキーゲームしよう」
突然なんか言い出した流季。
「あぁ、いいよ」
「即答かぁ」
「って、なんだっけポッキーゲームって?」
「知らなかったかぁ」
「うん」
「ええとねぇ、ポッキーを両端から同時に食べ進めるっているゲームだよ」
「へぇ、珍しいな。るぅがお菓子を分けてくれるなんて」
「私でも怒るよ?」
「ごめんなさい」
本気で怒ったときが恐いのは分かっていたので食い気味に謝った。
「あぁ、じゃあ俺がチョコ側でいいか?」
「うん、いいよ」
ポッキーをくわえる。
「これってどのタイミングで始めるんだ?」
俺の言葉にう〜んと、首をひねる流季。
そして床を叩いてサムズアップ。
そうか。床を叩いたらスタートか。
スタートの合図が分かったところで始める。
バンッ
流季が床を叩いた。
カリカリとクッキー部分を食べ進める流季。
それに対して俺は……
バクッ
一瞬でチョコ部分を全てかじり取った。
唖然とする流季。
まさかチョコの部分が一瞬で無くなるとは思わなかったのだろう。
俺にはポッキーのチョコの部分くらいなら丸呑みできるというなんとも言えない特技があった。
……なんだこの特技。
とにかく、してやったりという顔で流季を見ると、
「むぅぅぅ」
あぁ、拗ねてしまったみたいだ。
仕方なく袋の中から残ったポッキーを取り出し、流季の口元に持っていく。
流季は食いついて、カリカリと食べ進める。
あっという間になくなる。
次のポッキーを差し出す。
なんか動物園の餌やり体験みたいだ。
流石に言わないけど。
「なぁ、なんで急にポッキーゲームなんて言い出したんだ?」
「……なんとなくやってみたかったから」
適当だなぁ。
「ほかの友達とか誘えば良かったんじゃないか?」
「……むぅしか思いつかなかった」
………そりゃ、光栄なことで。




