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我々話  作者: にしじま
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譲れないもの

 我が家には猫が1匹いる。

 寝ころがるにはちと小さいが、爪研ぎにおあつらえ向きの布が貼ってある木製の台がたいそうお気に入り。

 姉が、その台を利用して、木材を切る作業をしようと、新聞をしき、台をその上に用意。

 木材とのこぎりを取りに行って戻って来るまでわずか十数秒。

 先ほどまで姿が見えなかった猫が、台の上に座っていた。

 木材とのこぎりを持って、別の場所に移動する姉。

 ペンと定規を取りに部屋に戻ると、猫は台から降りてエサをカリカリ。

 降りたんだったら台を使うかと、木材等を手に戻ってくると、台の上には猫ご帰還。

 狭い天板に伏せるような格好で丸く座り込み、こちらを見る顔には、

 「ここはボクの場所! 勝手に使わないでよねっ!」

絶対に譲らないぞという、強い決意が表れていたとかいないとか。

 ちなみにこの台、花台にでもどうぞ、と父が知り合いからもらった物。

 くれた方も、花ではなく、猫が飾ってあるとは、夢にも思うまい。

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