表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/83

回復薬作成

 地上に出ると、先ほどの不気味な男に似た雰囲気の、おそらくは魔族が外にいたらしい冒険者を切りつけている状態で固まっていた。

 その冒険者は女性で、すでに動く事すらもできずにいるようだった。

 なのに魔族は、その女性をいたぶるかのように傷つけている。


 酷い。

 その凄惨な光景に俺は衝撃を受ける間も、アリアがすぐに走り出して魔族を切り裂き、フラウが炎の魔法で倒していく。

 倒された魔族が次々といなくなっていく。


 親玉だったあのザイルが特に強かっただけで、ここに入るその他は雑魚程度だったのだろうか?

 それともアリア達が強いのか。

 だがそんな中で俺は他にも男性の冒険者たちも含めて、うめき声が聞こえる。


 小さく、痛い、痛いといった声も聞こえる。


「俺に、何ができるだろう。……そうだ、たしか作ろうとした回復薬が……」


 小さく俺は呟いて、けれど、それには“時織の石”が必要なのだ。

 それを使ってしまえば、クラスメイトと連絡は取れないかもしれない。

 でも、今ここにいる人たちを見捨てて俺は、後悔しないだろうか?


 迷ったのは一瞬。

 けれどすぐに俺はニャコに、


「ニャコ、回復ドリンクを作るのに必要な物を出してくれ」

「分かりました~」


 そして俺は必要な材料を言って、ニャコに取り出してもらう。

 それから隠れるように俺は特殊能力チートを使う。

 出来上がったそれは思いのほか小さく、さながらお菓子のケースのような銀色の箱である。


 箱に触れて魔力を注入すると分入りドリンクになって出てくるらしい。

 それで俺はサクサクと作っていき、やや良を大目にそれを作り上げ、ニャコと手分けをして周りの人達に渡したのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ