表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/83

イイトオモウヨ

 こうして俺は必要な材料を大量に手に入れた。

 それも安価で。

 これらの展開は嬉しいには嬉しいのだが、


「お、重い……一度宿に戻っていいか?」


 そう俺が言うと、三人の少女達が目を瞬かせてから俺に渡してきた袋をフラウは見て、


「あの、その袋、そんなに重いですか? かさばるとは思いますが」

「え、えっと、重いかな」

「……魔道具を作れるだけの魔力があれば、身体がある程度自動的に強化されそうなものですが、それもないのですか?」


 フラウが不思議そうに聞いてくるも、俺はよく知らない。

 少なくとも俺は、そんな能力はない。

 ただ一緒に召喚された仲間は肉体強化などもできていた気がする。


 どうして俺だけはこうなのか、そう俺が思って黙ってしまうとそこでフラウが、


「あ、えっと、でも普通の人はそこまで体を強化できませんから、そうですね、一度部屋に荷物を置いてきてからまた見に来ましょう」


 といった話をしたのだった。









 それから部屋に戻り荷物を置いた俺はある事を思いついた。

 つまり、ゲームなどに出てくるある一定の個数しか入れられない物の、かさばったり重くなったりしないあの、道具袋だ!

 こうやって実際に動いてみると必要な物が分かってくる。


 そしてスマホで材料を検索し、布などが必要と分かると、そのお店に向かった。

 だが、


「コウジ、この服どうかな?」

「か、カワイイトオモイマスデス」

「コウジ、こちらの服はどうですか~」

「え、エッといいと思いますです」

「コウジ、あの、この服どうでしょう」

「せ、セイソデステキダトオモイマス」


 布のお店は当然ながら、服も売っていた。

 そしてそれらを試着するニャコ達に、これはどうかと言って見せられて俺は、俺は……。


「イイトオモウヨ」


 自分の女の子を誉める語彙力の無さを痛感していたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ