必要な物は
こうして俺はベッドの材料を探し始めた。
「“もらもらの木”、カットされたもの5本、“ヒツーの毛”一袋、“ハクハーの羽毛”に、“クラケ金属”少量……何でこんなレシピみたいになっているんだ? それに体積的にどうなっているんだこれ」
この量だとどうやっても、俺が寝る分の大きさにはならない気がする。
小さいミニチュアのベッドを作っても困る。
だがこの大きさが俺の望む形に作られたならどうだろう。
下手をすると素材をコピーして魔力で足りない分を補い、俺の望む形を作成かもしれない。
その場合俺の魔力はどの程度消費されるのか。
「ニャコ、聞きたいことがある。魔力が切れたら人間どうなるんだ?」
「え? 死にますよ。当たり前じゃないですか」
「……そうだよな」
俺はあっさり死にます、と答えたニャコの言葉に、簡易魔力、および物質測定装置を作成することを決めた。
まずはこちらからだ。
俺はそう思って検索し材料を探し出す。
腕時計型で光を照射してそれにより物質や素材を特定したり、魔力などを見れるものが出てきた。
「よし、これも作ろう、材料は……ニャコ、この材料で手に入りにくいものはあるか?」
「……値段はそんなに高くないのですが、手に入れるのが少し厄介なものもありますね。でも、そういえば今日は“お祭り”が開かれるのでした。そこを探せば地方の特産品も、少し割高ですが手に入るかもです」
「じゃあその“お祭り”を見に行くか。アリアたちはどうする?」
その問いかけに彼女達も、お祭りに遊びに行くと答えたのだった。