ベッドを作る
ベッド。
睡眠に必要なとてもいい寝具である。
普段はその偉大さをあまり意識することはないが、このような状況でソファにねてみると……である。
そして魔道具を作る要領で、ベッドを作ってもいいのだ、というフラウの提案。
「ありがとうフラウ、よし、これから俺は俺専用のベッドを作る! ここを出る時には売ってしまえばいいんだし」
俺はやる気を出した。
そしていい方法を思い付き、元気になり検索を開始する。
どんなベッドがいいだろうか?
どうせなら寝心地がいいものがいい、そう、それこそ人を駄目にするようなレベルの!
と思いつつ検索していくとそこでニャコ達が、俺のスマホをのぞいてくる。
しかもニャコは、
「こんな道具、見たことがありません。これは一体なんですか?」
「え、えっと、俺の能力が投影された道具、です。ガラスの板でもうまくいくそうです」
俺はそう答えた。
一応、嘘は言っていないので大丈夫なはず、と俺が思っているとそこでニャコがさらに、
「こんな風に四角い入れ物内に文字を投入すると目的のものの材料が出てくる……しかも小型でこんな……魔道図書館目録のようなものを、文字検索で行う……でもその前に投入した情報量の維持と関連付けが……うう……」
何やらスマホを見てその能力についてニャコは考え始めたらしいが途中で頭を抱えたようだ。
確かに細かく考えていくと、凄い技術だと俺は思う。
使えるからまあいいやで意識したことはなかったが。
すると今度はそこでアリアが、
「識字率があまり良くないのによく文字がかけるわね。貴族か魔法使い、一部の教養のある人しか文字は読み書きできないから……コウジはそこそこ村でも裕福な家庭だったの?」
「そ、ソウデスネ」
俺はこれ以上詮索されても困るので、そう言って誤魔化して材料を調べたのだった。