俺のチートの使い方が判明
さて、ここで俺の特殊能力について語ろうと思う。
俺の能力は、魔道具を作る能力だった。だが、
「どうやって使うんだ?」
「さあ」
以前、正人とも話したが、力の使い方が分からない。
おかげで、俺に対する城での扱いはあまりよくなかった。
もっとも、初めからあの王様達は嘘をついていたわけだが。
「まさか元の世界の戻る方法不明とは思わなかったな。しかも逆らうなら、戻ってきた時に殺せばいいとかなんとか……その辺りは盗み聞きだったけれどな」
酷い話だと俺は思いながらさらにひどい話を思い出す。
「俺の能力はドワーフで足りるだろうとか散々だったからな。しかも正人達が頼んだのに俺は城を追い出されるし。もっとも、どうにか生活のめどさえ立てば、正人達と一緒に元の世界に戻る方法も探せるという意味で自由に動けるからいいか」
酷い展開だが酷いだけではない、前向きに行こうと俺は思う。
そうなるとまずはこの世界に飛ばされた時点で発現する、特殊能力について調べねばと思うが、どうすればいいのか。
「こんな時に、ゲームのステータス画面みたいなものが出ればな。“ステータス・オープン”とか。まさかそんなので出た……り……」
そこで小さな低い音がして俺の前に光の四角い画面が現れる。
そこには俺の能力などが俺達の世界の言語で書かれており、しかも下の方には、
「えっと、この特殊能力はスマホで使えます。え? スマホ、ネットにつながらなかったぞ?」
俺はそう呟きながら見てみるが、そこでは何やら検索ボックスのような四角い枠が表示されており、そこに、
「とりあえず、俺の世界のネットにつながる道具っと……材料が表示されて作り方は、このスマホのカメラで材料を映しながら、写真を撮る様にボタンを押すのか」
という事が分かったのだった。