測定中
こうして俺は、測定をしに向かうと、ニャコとアリアに話すと、
「それでは酒場に行きます。そして上等なミルクを楽しむのです」
嬉しそうにニャコは、猫耳を動かす。
そういえばさっきお小遣いを上げたのだが、
「ミルクくらいなら安いか。俺も後で何かここで飲もう。ミルク以外にアルコールがなさそうな飲み物はないのか? 俺もまだ未成年だし」
そう思って少し離れた壁に、ジュース類などのメニューが張られている。
だが大きな背丈の男がやってきたためによく見えない。
後で購入しにこよう、そう俺は決めて、その場を後にしたのだった。
それから俺の魔力だけではなく、様々な能力について調べられる羽目になった。
謎のベルトが回る健康器具のような物だったり、何かを引き当てることで、魔力の性質? が分かるカードをひかされたりなど、変わったものが多かった。
それでも今日は空いている方であるらしく、どれも数人待ちで検査が終了した。
こうして調べられた範囲では、俺の能力は常人よりは結構高いらしい。
もっとも、異世界から召喚された勇者様レベルの規格外差は無いとの事だ。
この世界の普通の基準がどの程度か分からずにいるも、その書類を持って一階の受付窓口に行くと、受付嬢がぎょっとしたようにそれを見て、次に俺を見て、すぐに事務的な手続きに入ったようだ。
流石はプロ……などともょうな所で感心していると、すぐに銀色のプレートのようなものが差し出される。
そこには俺の名前がこの世界の文字で描かれて、端の方には四角く薄い赤い石がついている。
ここに様々な俺の能力が記されているようだ。
ちなみにレベルは1であるらしい。
何を持ってそう決めているのかは分からないが、そういう物であるらしい。
それを受け取り料金を支払ってから、俺はニャコ達のいるテーブルに向かったのだった。