輝 *
これは、終わることのない怪盗と警察の話
輝:夜明町へ、縛られない世界へと
私は、縛られない世界へと行くために、12歳で家を出て、警察署と、近くの家で住み込みで働く。きついかもしれないが、私にとってのチャンス。張り切った私は、警察署のドアを二回ノックし、入る。中は普通の家のようで、変哲もない。私はなぜかため息をついてしまった。
……と、突然大きいような銃声らしきものが聞こえた。とっさに伏せて様子を伺う。
声が聞こえた。
?)なかなかの能力!気に入った!
?)やめろよ、そう言うこといって。狙うのも大概にしろよ。
?)えと…はじめまして
?)やほー。こんにちは!猫又輝さん!
猫又♪)あ、こんにちは…
最初の声はまだまだ若いと見られる声、次は大人びた女性の声。次は私と同じくらいのとしの、優しい声。最後は、明るい声。
なんだ。全然まともそう。私は落ち着いて、周りの人の名前を確認した。
*:夜明けを待つけれど、日は苦手なのだ。
夜明町外れの丘で、日暮れ街の切符を握って、自分は、独り言をつぶやく。
*)逃げ込んだあの子は、何を手に入れるのだろう。何を失うのだろう。今は幸せでも。消えてしまうのにいつ気づくのかな。
夜明が始まった。だけど自分は…
*)日は苦手なのだ。