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序章

 私、日記をつけようと思う。

 彼女は突然そう言った。

 なんで?と僕がきくと、生きた証を残したいからかな。と珍しく真剣な表情でそう呟いた。

 突然変なこと言って、どうしたんだろう?と思いながら、僕はどうせ続かないよ。と少し笑いながら言ったと思う。

 彼女はなぜか悲しそうに眉尻を下げて、

「二週間くらいなら続くもん」

 とだけ言って階段を降りて行った。

 あれから二週間たった。彼女は何を日記に書いたのだろう。今彼女は壺の中にいる。

 彼女は何故死んでしまったのだろう。

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