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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

吾輩は猫である。玉はない。

作者: 胡桃瑠玖

 吾輩は猫である。名前はタマ。

 

 本日、飼い主に連れられて病院へ行った。理由は『去勢手術』。吾輩、何のことやら全く理解できぬ。


 待合室では他の犬猫たちが怯え、鳴き声が渦巻く。吾輩は平然と座っていた。何故なら、吾輩は猫であるからだ。


 吾輩は帰宅後、玉を触ろうとした。しかし、そこにあったものが存在しない。


 吾輩は鏡を見て気づく。玉が消失していることに。


 飼い主曰く、「玉はもうないよ」とのこと。


 吾輩は深く、考えた。


 吾輩は猫である。玉はない。






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