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元聖女のざまあヒロイン、強制力から逃亡しスローライフをおくりたい!  作者: 翠川稜
 

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第69話 ワンド完成打ち上げバーベキュー大会



 さて縫製がほぼ終わっていた服に、このスケルトンスパイダーの糸をどうするかというとですね、使います。

 どこに?

 ワンポイント刺繍に~!

『シー・ファング』のみなさんのジャケットの胸ポケットにエンブレムっぽく刺繍しちゃう。パーティー名からあやかって、波モチーフの意匠を円で囲む。

 この円に着用者の怪我がないように、危険なことから身を守ることができるように、無事に帰ってこれるように、防護の魔法陣の言葉を刺繍していくのだ。

 うーん。文字の刺繍が終わりそう。

 よし袖口やジャケットの裾回りにも文字を刺繍していけばいい。

 小さいサイズで刺繍していけば大丈夫でしょ。

 テグスみたいに透明だし。

 刺繍はお貴族ライフしてた時もしてたし、サザランディア大陸に来た時もお針子してたから、得意なんだ~。あと、刺繍作は、きりがいいところまで刺繍を終えて、家事に切り替えができるのが助かる。

 メルツちゃんは相変わらずルイスさんとランスさんに囲まれて、ロッドだかワンドだかを作製中。

 ハサミにアダマンタイト使っちゃったけど……。



「ルイスさん! これ、これ、アダマンタイト‼」

「うん。メルツちゃんなら作れると思ったので、このくらいの量なら、ロッドの作製にも響かない範囲だよ」

「鑑定しました!? これ、なんかルイスさん、父親認定されてるんですけど!?」



 わたしがそう言った時、ルイスさんは遠くに視線を飛ばしていた。

 あんまり深く突っ込むとまたほっぺはさみの刑に処されるので、それ以上は言えなかった。

 それはともかくとして、刺繍をし家事をし、時折、ブーツ作製して何日か経過して……。



「メルツ、作れた!」



 わたしの方は服もブーツも完成し、いつでもお渡しできる状態で、もう、あとはメルツちゃんが作るルイスさんのロッドだけだったんだけど、それが完成した。


「きゃー見せて見せて!」


 わたしが見ても、どこがどういいのかわからない。

 いや、剣とかよりはまあ、わかるけど……。

 ほら、わたしも一応プリーストで錫杖を持ってるから……。

 問題はルイスさんの膨大な魔力を受けても壊れないかどうかってことよ。

 ちなみに、ルイスさんは試作品を持って、何回かメルクーア大迷宮に潜ってるのよね。

 そんで帰宅するたびに、メルツちゃんとミーティングを繰り返し、完成品に近づけていくという形態をとっていた。

 これはルイスさんの魔力のせいだって『シー・ファング』のメンバーのみなさんが言ってた。


「ルイスの武器のテストなんて、クランハウスが半壊するから、もうテストするなら、メルクーア大迷宮に直で行った方がいい」


 改めて、チートだなと思うわ。

 ちなみにルイスさんもソロで下層までいけるようです。

 試作品一号の時なんかはボロボロになって、形に残らなかったんだって。

 そうして試作とテストを繰り返して、メルツちゃんの作ったルイスさんの武器は出来上がりました。


 アダマンタイトの細めのワンド。

 ルイスさんの瞳と同じ真っ赤な魔法石を上にはめ込んで、何、これかっこいい。

 木を削ったワンドと違い、表面がつるっとして、杖術使えるなら素材が素材だけにすごい殺傷力高そう。


「ルイスせんせーが持つから、きれいなワンドをめざしました!」


 メルツちゃんむふーと鼻息が荒い。

 いやまじでキレイですよ。

 どっかの国の王様が持ちそうな王錫っぽいですわ。

 多分、きっと販売するとしたらお値段もそのぐらいになりそう。

 どれちょっくら鑑定させてくださいな。


 ぱぱーん

 大魔法使いの義娘の作ったワンド

 大魔法使いの魔力を増幅し、モンスターの魔力を吸収する。

 使いこなせるのは大魔法使いのみで、魔力を通しての物理攻撃は聖剣を超える。


 ……なんかすごいのでた。

 見なかったよ。

 わたしは何も知らない。

 ルイスさんをちらっと見ると、ルイスさんも目を閉じて、無心になってる。

 大迷宮でテストしてその威力を確認したから、もう何も言えない……そういう感じなんですね。わかります。

 うん。気を取り直してメルツちゃんに提案する。


「じゃあ、みんな呼んで、『シー・ファング』の武器完成のバーベキュー大会やりましょ」

「わーい!」


 ドワーフのお爺様方や、ルイスさんのパーティーメンバー、シャムさん達、イリーナさん、ケイトリンさんとエドさん、あと叔父さんも呼んで、ぱーとやりましょ!

 わたしもメルツちゃんもみんなと一緒にお食事は好きだし、メルツちゃんを労いたいというか。

 苦労したもんねえ。

 本人はクリエイター魂を昇華させることができたので、すっきりしているんだろうけど。

 まあ節目よ節目。

 アイテムボックスの中にある食料を、これでもかってぐらいに大放出しちゃう!

 ドワーフのお爺様方はランスさん経由、『シー・ファング』のメンバーにはルイスさんから連絡いれてもらって、そこからイリーナ経由で他のメンバーもそろうはず。

 ご招待した人達の都合を合わせて、完成から三日後、森の家でバーベキュー大会が開催された。


 ドワーフのお爺様達は、ルイスさんの武器や『シー・ファング』のメンバーの武器を見て、製作について討論会を開催。

 シャムさん達『蒼狼の風』のメンバーもその武器を見てテンション爆上がり。

 叔父さんもその一人だった。

 みんなに囲まれてるメルツちゃんを見て、わたしはほっこりしつつ、皆さんの為に肉を焼きます。

 肉!

 今日は貝とエビとカニも焼いちゃうぞ!

 お野菜も家庭菜園でのサラダを添えて。

 いそいそと立ち働いていたら、『シー・ファング』のみなさんが、わたしに声をかける。


「スケルトンスパイダーの糸切れなかったんだって?」


「メルツちゃんがアダマンタイトで糸切ハサミを作ってくれたので切れましたよ。そうそう、皆さんの服も出来上がってます。帰りに持って帰ってください。あ、ちょっと待って、サイズどおりに作ったけど、もし合わなければお直ししますので、ちょっと試着してみてください」


 焼き場を他の人に任せて、ルイスさん含め、『シー・ファング』のメンバーの人に試着してもらうように、作った服とブーツを渡してわたしは庭に戻る。

 気に入ってくれるといいなあ~。

 って思ってました……。


 メンバーのみなさんが着替えて庭に戻ってくると、いい感じに酔っぱらったドワーフのお爺様達が拍手してるけど、イリーナさんがその場にへたり込む。

 うん?

 メンバーのみなさんも心なしか顔色が悪い。


「あらやだ、失敗? サイズどおりに作ってみたんだけど、問題ありました?」


 わたしもエプロンで手を拭って、そばに近づく。


「サイズはあってるよ……」

「もうぴったりだよ……」

「問題はそこじゃないんだ……」


 え~みなさんあれよ? 作ったわたしがいうのもなんだけど、お似合いじゃない?


「アリスさん……」

「はい?」

「鑑定してみて」


 ルイスさんの言うとおりに鑑定してみた……。



 ぱぱーん

 時空神の贖罪を受けし元聖女が作った上級冒険者の服。

 時空神の贖罪を受けし元聖女が親しい冒険者の為に迷宮からの無事の帰還を祈り作った服。


 物理攻撃完全防御☆☆☆☆☆

 四属性魔法完全防御☆☆☆☆☆

 状態異常完全防御☆☆☆☆☆


 迷宮内でこの服を着用時にモンスターと対峙し破損されることがあれば、身体と魂の復活が約束されるリザレクション効果つき。


 ……りざれくしょん……



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