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元聖女のざまあヒロイン、強制力から逃亡しスローライフをおくりたい!  作者: 翠川稜
 

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第10話 鏡を見たら変なのが見えた。

 

 アリスです。

 その日の朝、顔を洗って、鏡の前でぼうっとしてたら、なんかぴこぴこ鏡の端っこが光るから、触れてみた。

 そしたらでたよ、ステータスボードが!! 思わず「ひっ」とか言ってしまった。

 おそるおそるステータスボードを覗き込む。


 名前アリス 年齢16 人族

 魔法属性 聖

 付与LV16 結界LV13 浄化LV14 回復LV10

 スキル

 魅了LV100 裁縫LV50 鑑定LV50

 称号

 時空神の贖罪を受けし元聖女


 スキル……裁縫? あと鑑定? やっぱパラメーターに表示されていたのは鑑定なんだ。

 ゲームステータスっぽいけど、なんだかこれも、強制力の何かじゃなかろうか。

 散々二次元異世界に転生してきたからわたしだから言える。

 こういうの強制力がかかわってくるんじゃないの?

 こんなの見せられても、自分の状態がわかる~すご~いって無条件にはしゃげないのよね。むしろ不穏な感じしかしないよ。

 見なかったことにしよう。鏡を見ても、この光がピカピカしてもスルー決定だ。

 こっちは、例の物件管理を任されて、いろいろ物入りだし、やることいっぱいあるのよ!


『うさぎの足跡亭』の女将さんの助言を得て、例のお食事処へ通う日々が続いてます。お食事処、よくよく見ると、建物がボロボロ。

 屋根とか雨漏りしてるし、床もたわんでたり、柱と基礎工はしっかりしてるみたいなんだけど、窓ガラスだって、割れてるところもあったりで、修繕しないと大変! 

 おまけに家に設置されてる火の魔石と水の魔石が外されてるから、これを入手しないとならない。この二つの魔石はお家には絶対必要なのよ。水道や照明やコンロとか、これがないと稼働しないから。


「アリスちゃん、これ、お餞別にあげるよ」

「ふぁ! こ、これは火の魔石と水の魔石!! 女将さんいいんですか!?」

「古いものだし、そんなに魔力が入ってないから大したものじゃないよ。生活に使う魔石は使わないと魔力の循環がしにくくなるから使ってよ」

「ありがとうございます!」


 は~助かる~。何気に一番お値段が高いのがこの魔石だもんね。

 この大陸の――住居に絶対必須なこの二つの魔石、住居の水道光熱なんかのライフラインを確保するのには必要なのよ。


「アリスちゃんがくれたハンカチとか小物用の巾着に比べたら大したもんじゃないけどね、あれ自作なんだろ?」

「はい」

「巾着なんて、あれ、アイテムバッグになってるじゃないのよ、お買い物が楽になったから助かるわ~あんなに小さいのに、なんでも入るんだもの、便利よね~」


 何ですって!?

 女将さんに、念の為ほつれを確認するといって、餞別に渡した巾着を手にしてみる。

 自作の巾着をじっと見つめていたらなんか見えた!


 時空神の贖罪を受けし元聖女の作った巾着

 サイズ小。

 効果

 マジックアイテムバッグ

 容量:小~中相当。

 生鮮保存可能。


 ま、まあね、お針子のバイト先からもらった端切れで作ったにしては? うまく出来たんじゃない? ……って、そうじゃない! そうじゃないよ!

 この付与は想定外でしょ!! わたし普通に、手縫いでちっさい巾着作っただけなのよ!?

 女将さんの視線を受けて、わたしはえへへと笑う。


「ほつれはないけど~刺繍もしておけばよかった~なんか味気ない巾着で~女将さんにはお世話になってるのに~あはは……は」


 そう誤魔化して、女将さんに渡す。

 女将さんは心配そうにわたしに言う。


「ここのスリーウェーブ商店街には、あたしもこれで顔が効くから、なんか困ってることがあれば相談しておくれよ? あの家、結構ぼろいだろ?」

「そうなんですよ! 床たわんでるし! 窓割れてるし! 屋根もどこか穴開いてるかもしれません、雨漏りの跡も発見しましたよ!」


 浄化魔法をかけた時は、ゆっくり建物を内見しなかったけれど、冒険者ギルドからあの建物も管理とか言われて、この『うさぎの足跡亭』の女将さんにも建物は何度も見た方がいいって言われて、何回か足を運んだのよ。

 建物自体は広いよ? 元店舗スペースもあって、二階の居住スペースとか、倉庫とかあとなんか炭焼き釜なのかな? 作業場小屋? 工房みたいな? そんな感じのものが併設してあって、一体元の持ち主って何をしていたの? 単純にお食事処じゃないよね?

 明らかに食事以外のも作ってた形跡があるんですけど。

 ドワーフとエルフのハーフっていうからまあ工房なんだろうな……。


「だよねえ、やっぱり。知り合いの工務店に声をかけてあげるよ」

「え! ほんとですか!?」

「ちょっとまってな、紹介状を書いてあげるから」

「ありがとうございます!」


 やったあ! 修理の目途がつきそうだわ!

 女将さんに紹介状を書いてもらって、工務店に足を運ぶ。

 工務店はハンザ工務店さん。さながら冒険者ギルドみたいに、屈強な男の人が何人も出入りしてる工務店さんだった。

 一応、法衣服とローブ、錫杖といったプリースト見習いですっていういつものいで立ちでわたしが工務店の前に立っていると、工務店の人がお店から出て声をかけてくれた。


「えーと、どうかしました? ご依頼ですか?」

「はい。わたしの管理する建物の修繕をお願いできたらと……『うさぎの足跡亭』の女将さんに紹介状書いてもらいました。これです」


 女将さんに書いてもらった、紹介状を渡したら、相手の好感度パラメーターが見えてすごい勢いで上昇してるのがわかった。

 魅了スキルさーん、仕事しすぎですよ!

 工務店の皆様、もれなく魅了にかかって、格安で引き受けるって言ってくれたんだけど、この魅了は諸刃の剣なのかもと、わたしは思ってる。

 お食事処の店舗のアンデッド浄化依頼の時、キャリーを引き受けてくれた二つのパーティーはいずれもベテラン冒険者だったから……魅了って一種の状態異常だからさあ、好感度の上がり方が緩やかな感じだったけど、普通に街でお店持ってる人とか新米の冒険者とかランクの低い冒険者の人はもれなく好感度が爆上がりする。その速度もハンパない。

 これは強制力の影響を強めるんじゃないかな……。ちやほやされたら、性格まで逆ハーレムヒロインになって死亡フラグが立ち上がる気がするんだわ。

 ここまできたら、ちょっとは長生きしたいじゃないの。

 どの物語のヒロイン人生も、だいたい20代で死んでるのよ。

 そんなわけで工務店の修理は格安で全部やってもらうのは、怖い。

 危険と思われる屋根部分はお任せするとして、後は自分でなんとかしようと思う。

 もちろん、修理に必要な資材の購入はするけれど、床とか窓とか、椅子、テーブルなんかは自力でやってみよう!

 幸い、わたしは大きな資材を購入しても、楽々に持ち運べるアイテムバッグを自力で作れる。

 ちょっぴり丈夫な布……この二次元異世界ヒロイン転生を繰り返す前の、前世で見たデニム地みたいな布で、巾着リュックを作ってみた。

 すると、なんていうことでしょう。


 ぱぱーん。


 時空神の贖罪を受けし元聖女が作った巾着リュック

 サイズ:中

 効果

 マジックアイテムバッグ。

 容量:中~大相当。

 生鮮保存可能。軽量化、防汚、紛失しても持ち主の元に戻ってくる。


 うん……なんかいろいろ効果がついてますわ。

 知ってた。だから作ったんだし。

 じゃあ、あれよ、作業バッグもいっちょ作ってみるか。

 これからDIYするんだし、工具とか取り出しやすいウェストポーチみたいな……それともシザーズバッグみたいにショルダータイプにしたほうがいいのかなー。

 お針子バイトのおかげで、結構いろんなの作れるようになってきてるからいいことよね。

 作業服も作った方がいいかな~。

 DIYって結構汚れるし、スカートでは作業しづらいし。

 幸い、なんだかんだで餞別にもらった布も多種に渡ってあることだし。

 つなぎみたいなの作ってもいいよね。



明日からいつものようにお昼12時一話公開になりますm(__)m

よかったら、☆やブクマ、いいねをぽちりとよろしくお願いします。

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