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その場にいる全員が固唾を飲んで見つめている中、お母様は殿下に向かって礼を取ります。
「夫の数々の無礼、お詫び申し上げます。アリアーナの行方がわからず取り乱しておりました故」
「行方不明?」
そうです。私はピンチに駆けつけたヒロインな訳ではないのです。
「色々聞かなければならない事がありそうだな。皇宮まで同行願おう」
殿下と話を終えたお母様が私に駆け寄ります。
「アリアーナ!無事でよかったわ。心配したんだから。怪我はない?あら?眼鏡がないわ!」
そうだ、眼鏡壊しちゃったんだった。その割によく見えるけど。
「色々あって壊れてしまったのです……お父様?」
いつの間にかそばにいたお父様が眉間におもいっきりシワを寄せ、ぶつぶつ言っています。
あれ?実はお高い眼鏡だったのでしょうか!?
何はともあれまだ家に帰れそうもありません。




