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~10~(side殿下)
一度アリアーナという存在を認識したら、図書館に結構な頻度で通っていることに気づいた。
今まで気付かなかったのが不思議なくらいに。
図書館を出ると大抵皇宮の庭を散策している。
話しかけたい…そう思っているのに、彼女を認識してからなぜか仕事が増え、なかなかタイミングが会わない。
ー先程ジルにせいだってわかったけどー
遠目だが見かけるアリアーナはいつも楽しそうに見えた。
ある日は本を抱えて、ある日は花の香りを楽しんで、ある日は風にサラサラのきれいな銀色の髪を靡かせ。
いつの間にか目が離せなくなっていた。
決定的だったのが、ベンチに座った彼女が眼鏡を外した姿を見たときだった。
最初よりしっかり認識していたけれど、眼鏡を外した瞬間、存在がクリアになり私の心により強く焼き付いた。
眩しそうに太陽を見上げる、けぶるような睫に縁取られた新緑を思わせる煌めく瞳。
その瞳に私を映してくれないかな。
多分その時、私は彼女に落ちたのだ。
読んでくださった方々ありがとうございます、いいねくれた方、本当にありがとうございます。( ノ_ _)ノ




