表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖剣の担い手探し  作者: かざむき
60/92

59.髑髏

「昨日は大変だったな。お陰で昨日の夜は話題に困らなかった。」


 ワルドは獣道を歩きながらカノンと話す。


「それはどうも。アルマスには昔からああいうやり方が一番だからしかたないわ。最近は耐久力も上がってるから加減しなくて良いのが楽ね。容赦なく吹っ飛ばせるから。」


「鬼畜だな。」


 カノンは自然な動作で風を起こし、少し離れたところにいた魔獣を吹き飛ばし、岩に衝突させて殺した。


「あいつは勉強は出来るけどバカだから、こうでもしないと学ばないのよ。ナーニャもアルマスが考えなしに超弩級の大魔法を放って迷惑したって言ってたし。あっ、ワルド。そこの草回収しといて、薬の原料になるから。」


「あいよ。」


 カノンとワルドは今二人で森の中を探索している。目的は親個体の討伐漏れがないかのチェックと商売に使えるような素材集めであった。


「ゆうて、お前も結構悪のりするじゃねえか。リアナからカルワルナに行ったときみたいな感じで。まあ、俺達の中では風丸と並んでのツッコミ役ではあるが。」


 ワルドは細く鋭く結晶を生成してカノンに言われた草を刈る。


「そう言えばそのあなたの生成する結晶って加工出来るの?なんならそれで商売してみない?」


「あー、それは無理な相談だな。人の能力を金儲けに使うなとか言うしょうもない倫理観の話ではないぜ。この能力は良い意味でも悪い意味でも俺次第過ぎるんだ。生成した結晶は最硬で外部からの影響を全く受けないが俺の気持ち次第で簡単に変化しちまうんだ。例えば俺が猛烈に怒ったとき、その時存在している結晶が一斉に成長侵食を始めるなんて可能性もある。そんな不安定で危険な物を売れるかと言われれば俺は無理だ。」


「確かにそうね。今の話は忘れて。」


 カノンは風で自身を浮かせて上空から森を俯瞰する。


「ワルド、百メートル先にちょっとした陥没があるわ。自然のものじゃなさそう。」


「やっぱ、ここらが当たりだったか?」


 カノンらはこの付近の魔獣の数が少し他の地点よりも多いことからここら辺に親個体が潜んでいると睨んでいた。

 ワルドは鱗を纏いその場所に突っ込んでいく。カノンは上空からそれを見守り周囲に罠などがないか警戒する。

 ワルドが近づくにつれて魔獣の数が増えていく。さっきまではいなかったが急に出現し始めた物も多い。ワルドは眼前の魔獣をカノンは出現しだした魔獣を片っ端から片付けていく。

 そして、簡単に陥没している地点に到達した。


「なんだこれ?」


 そこにあったのは巨大な髑髏が落ちていた。何だかとても嫌な感じがする。


「何かあったの?」


 そこに魔獣を完全に殲滅したカノンが降りてきた。


「多分、これが原因だと思うんだが、この骨に何か心当たりあるか?」


 ワルドは髑髏を指差しながら言う。カノンは少し考えた後、答える。


「持って帰ってアルマスに聞く?アルマス自身がヘーテスからいろいろ聞いていたし、もしかしたら本に載ってるかもしれないから。あと、何か変な感じするし。」


「確かにそうだな。」


 そして、ワルドが髑髏を触れようとした瞬間、ワルドは吹っ飛んだ。


「えっ?どうしたの!?大丈夫?」


 焦ってカノンがワルドの方に向かう。

 ワルドは岩壁に打ち付けられたが、身体を鱗で覆っており受け身も上手く取っていたので直ぐに立ち上がる。そして、


「どうなってんだ、これは?」


 ワルドは自身の腕から大量の巨大な結晶が生え、それが髑髏まで続いている現状に驚いた。


「吹っ飛ばされた?いや、その前に引き込まれるというか入ってこられるような感じか?」


 ワルドは腕から生えた結晶を切り離し髑髏を見る。髑髏は半分以上が侵食され、結晶となっており、骨の部分は三割も残っていなかった。


「何があったの?怪我はない?」


 カノンはワルドに駆け寄ってきた。


「怪我はない。あの髑髏に触るな。理屈はわかんねえが乗っ取られる気がする。予想だが、俺を取り込めるほどのキャパがなく、逆に俺の持ってるのに耐えれなかった結果ってところか?」


 ワルドは大部分が結晶に侵食された髑髏を見ながら言った。


「それは良かったわ。で結局この髑髏どうする?」


「完全に結晶化させて封印するっていうのが正解じゃないか?こんなよう分からんものを放置するのは危険すぎる。」


「そうね。とりあえずワルドは作業をお願い。私は、、」


 ワルドはカノンに指示を出す。


「アルマスを呼んで来てくれ。」


「わかったわ。じゃあ。」


 カノンは了承すると風を使い高速でアルマスのいる城跡へと向かった。


「さて」


 ワルドは髑髏の先を見る。


「お前は誰だ?人間じゃないよな?」


 ワルドはそう言った瞬間辺りを結晶で辺りを侵食する。髑髏は完全に結晶に侵食され、、、なかった。

 ワルドの視線の先には真っ白の仮面を被った男のようなものがいた。仮面の男が何かしたのか残っていた髑髏の部分は塵と化して、そいつの手のひらに集まり、普通のサイズの髑髏が出来上がっていた。


「目的は何だ?」


 男は答えない。そして、次の瞬間男は陣を展開した。


"サモン ドラゴン"


 次の瞬間、巨大な龍がワルドの真下から喚び出された。


「ぬあっっ?!!!」


 ワルドにその飛び出してきた龍をよける暇はなく、ワルドは一気に上空へと打ち上げられた。

 ワルドは一瞬で黒い怪物に変身し、龍を瞬殺し、そのまま男に襲いかかる。

 ワルドの怪物の口からは白い光線が放たれ、男はそれを避ける。


"サモン"


 男は陣を大量に展開し、魔獣を大量に召喚したが、


「雑魚が!!!」


 ワルドは目の前に出現した魔獣を一瞬で結晶化させた。しかし、男にとってそのワルドの行動は愚策であった、

 男は髑髏を塵にしてそれで陣を書いた。


"ハイジョ スル"


 そして、次の瞬間、黒い怪物は胸がポッカリと空き、倒れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ