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聖剣の担い手探し  作者: かざむき
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57.平和な夜

投稿頻度がどんどん低下しててすいません。

「そういやお前、この土地の防衛をするようになるってアルマスと契約していたが、かなり腕に自信でもあるのか?」


 ワルドが鉄板で肉を焼きながらロットに聞く。


「能力の性質もあるが能力なしでもかなり強いほうだと自負しているぜ。」


 ロットは酒を飲みながら答える。バーベキューが始まって既に五時間が経過しており、ロットは腹いっぱい食べたようであるが、横に座る少年はまだ食べたりないのかガツガツ食べている。こいつの胃袋はどうなってんだ?カノンは食べ過ぎたと言って少し歩きに行っており、風丸とアルマスは気がつけば城の方へと言っていた。ハクはアルマスに貰った虚剣の手入れをしていた。空は黒く時間でいうと十一時ごろであった。


「ほっほはふほいほぉ!」


「お前は口の中が無くなってから喋れ。で、強さだが魔獣ぐらいなら余裕だ。武器や能力なしだとワイバーン辺りになると怪しくなり、理性が芽生えた龍とかには流石に能力無しだと無理だ。まあ、理性ありの場合能力が使えても怪しいだろうが。」


「へー、能力はどんなだ?」


「能力は簡単に言うと大きな鎧を纏い、さらに分身を大量に作れるってもんだが、純粋な俺の力と言われれば違う。武器が持っている能力が特殊でな、そのうちの一つと俺の能力が混ざって今の感じになっている。」


「武器と能力が作用しあってるのか。面白いな。そういや、このハーロルを襲った怪物ってどんなんだったんだ?」


 ワルドはハーロルを更地に変えた怪物について聞いた。


「そうだな。人型の狼って感じだったな。全体的に黒よりの紺色で髪は結構長かったし、目は金色で身長は五メートルぐらいだった。」


「思ったより小柄だな。」


 ワルドは蛇ゴリラとその人狼と比べてそう思った。


「小柄だがその分色々凝縮されてるから強かったぜ。」


 ロットは酔っていることもあり、ハーロルの戦いについて簡単に語った。


「あれはマジでやばかった。もう笑うしかないぜ。手から何か出したと気が付いた時には後ろにあったはずの城が綺麗に消滅していたんだからな。多分だが今回の厄災によって生まれた特殊個体がしっかり育っちまったんだろうな。こっちを認識した瞬間目にも止まらぬ速さで接近してきて上半身を吹っ飛ばされた時は本気で焦った。」


「なんで、生きてんだよ。」


 思わずワルドはツッコむ。


「鎧を纏ってたからな。」


 ロットはそう答えると話を再開した。机を見るとさっきまで開いてすらいなかった酒瓶が空っぽになっていた。さっきまで気が付かなかったが、これはかなり酔っている。


「答えになってねえよ。」


 ワルドの声は酔っているロットにはもう届かない。


「能力の関係上、答えになってんだよな、これが」


 周りの声が聞こえていないロットの変わりに少年が口をはさむ。


「ロットの分身の能力はめっちゃ特殊だからね。鎧を纏った状態でのみ発動可能で、生み出された分身は最後に残った一体が本物であるっていう特性があるから全滅させないと意味ないんだよ。」


 ワルドは少年がやけにロットに詳しいなという印象を抱きながらロットの話に耳を傾ける。


「で、一気に接近して攻撃を仕掛けた俺は犬公の殴打一撃に見事に粉砕されました。腕一本持ってったんだけどすぐ再生しやがるし意味なかったから無駄死にだな。まあ、こんなこんな感じでグダグダ続けていていたら何か気がついたら相手が死んでたんだよ。じゃっお休み!」


 ロットは急に話を終わらして寝た。


「大事なところが抜けてるが酔っ払いの言うことは宛にならんことが多いしまあいいか。」


 ワルドもロットが相当疲れていたのは感じていたので話の続きは気になるが、そのまま寝かせた。

 しばらく沈黙が続いた後、


「そういやお前何て名前なんだ?」


 ワルドは名前を知らないことを思いだしそう言った。


「無いよ、忘れたから。人が少ないから問題ないしね。」


 少年は何でもなさそうに言った。確かについさっきまでロットと二人っきりでいたため、必要になることはなかったが、流石に名前を忘れるのは如何なものかとワルドは思った。


「名前ぐらい覚えてろよ。狼野郎のせいで頭でも打ったのか?」


「思いっきり心臓をやられたね!僕が元々持ってた能力のお陰でたまたま生きてたらしいから、ロットがあの怪物の心臓を移植したんだ。そのせいで記憶はぶっ飛んだって話さ。」


 少年は元気にそう答えた。


「へー、それは御愁傷様。で、その元々持ってた能力って何なんだ?」


「さあ?それに関しても記憶がないからわかんない。」


「そうかよ。じゃあ、心臓入れられたことで変わったことあったか?」


 ワルドがそう言うと少年は少し地面を見渡して拳サイズの石を拾った。


「以前がどうだったか知らないけど身体能力が上がったと思うよ。」


 少年はその石を投げた。初速は音速を軽く超えていた。その後、その石に向かってレーザーを放ちそれを破壊した。


「こいつはえげついな。」


 ワルドは冷や汗をかきながらそう言った。


「そういや、ロット自分ではああ言ってたけど正直素手で余裕で理性無しの竜を殺せると思うよ。怪物の記憶が僕にも流れ込んで来てるんだけど恐怖そのものだったよ。例えば···」


 少年とワルドの話は続く。途中でハクも参加し話は盛り上がっているようだ。二人は気づいていないが、ハーロルには城跡を中心に巨大な陣が何重にも刻まれ輝いていた。




城跡


 ハーロルを丸々覆うほど巨大な陣の中心付近にはアルマスと風丸、カノンがいた。


「これは今何してるの?」


 巨大な陣が現れたためこっちに飛んできたカノンが、本を開き杖を握っているをアルマスに質問した。


「俺自身がわざわざ出向いて聖剣の担い手を探すのは流石に無理な気がしてきたからな、せめて聖剣を十全に扱える奴の選定が出来るものが各地にあった方がいいと思ったんだ。今はその記念すべき第一号を作成しようと試行錯誤しているところだ。」


 アルマスは陣を展開しながらそう答えた。陣の中心には少しずつではあるが剣らしきものが出来ている状態である。


「後どのくらいかかりますか。空間を歪ませ続けるのもかなり体力を消費するので精度が少しずつ落ちて来ているんですが。」


「すまんな。あと少しだ。今回こそは成功させる。」


 どうやらこの剣の作成には風丸の協力が必要のようだ。また、何回か失敗しているらしく、風丸ももう体力の限界が来ていそうだ。


「さあ、仕上げと行こうか。拘束解除」


 アルマスは聖剣を取り出し、陣の中心の剣のような何かに投げつけた。その瞬間、眩い光が走った。


「成功だ。」


 アルマスがそう言うと風丸は倒れこんだ。よっぽど大変だったのだろう。陣の中心だった場所には聖剣と聖剣とは少し装飾が違う剣が刺さっていた。

 アルマスは聖剣だけを回収し、もう片方の剣は放置した。


「あれはそのままでいいの?」


「動かせる奴が居たなら、その時は聖剣をプレゼントしに行くさ。あれは聖剣の担い手になれる奴しか動かせないからな。聖剣ほど強力ではないが虚剣よりは性能が良いぜ。いろんな人に触って貰いたいからロットにはここの再興をしてもらわないとな。」


 アルマスは風丸を背負いながら答える。カノンは試しに剣に触ってみるがピクリとも動かない。


「じゃあ、戻ります?」


「そうしよう。」


 疲れ切った風丸を背負うアルマスとカノンはワルド達の元へと歩き始めた。



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