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聖剣の担い手探し  作者: かざむき
52/92

51.乗らない

やべーー!!!

物語とか会話が浮かんでこない。



「ハク強すぎないか。速くナーフされろ。」


 ハクにボロ負けしたアルマスは部屋に向かう廊下を歩きながら呟く。


「文句ばっか言ってないで、あんたが強くなりなさいよ。剣術習ったら?まともにやってないから、多分だけど体のスペックを考慮しなければ私のほうが剣の腕は私が上よ。」


 カノンがそんなアルマスを叩く。


「確かにそうなんだが、、片手に杖、片手に剣、空中に本を浮かせてときどきそれで殴るような流派なんて何処にあるんだよ。」


「だから取り敢えず、普通に剣だけで戦うものを覚えてから派生させていきなさいよ。そうだ!風丸に教えて貰ったら?」


「いや、あいつにはあいつのやることがあるから、」


「いけますよ。」


 話に風丸も入ってきた。アルマスは嫌そうな顔をする。


「俺は基礎程度しか教えられないですが、今のアルマスの戦い方を見ているとそれだけでも十分だと思います。」


「えー、修行したくない。俺は魔法とかでブッパしたいんだ。」


「その魔法も大量のリソースでゴリ押しでやってるんだから、ヘーテスにも師事したらどう?」


 ナーニャも参加してきた。


「アルマスには不老どころか完全な不死性が備わっているから、そこら辺も上手く活用したいよね。」


 ナーニャの肩に乗っている白いリスに変身したハクも話に参加する。

 少し後ろではトルクスとカナ、ワルドが話している。


「結晶の敷き詰め方がガバガバじゃないか。俺の光でも結晶に傷一つ付かないのに攻撃したら普通に内部のあんたに届いてたぞ。」


「単純に光が結晶を通過して来るんだよ!」


「結晶の黒をより濃くして対策しなさいよ。中の構造とか弄れたりしないの?あと、体に纏わせてるけど私の突進一つで総崩れするのも不安だわ。」


「そんな細かい設定変更が出来るくらい上達してないんだよ!数日前にやっと能力の起源がわかったばかりなんだ。だが、下手な巨大化は俺には合ってなさそうだな。制御しきれない。やっぱり、超音速で駆け回る黒い怪物としてやっていくほうが良いか?」


 アルマス達はワイワイと話ながら部屋についた。

 部屋に着くと中にはぐったりとしたアズラと悪魔の三人が揃っていた。


「おっ、全員居るか?まあ、全員座ってくれ。」


 ヘーテスがテーブルの奥のほうに座って言う。ヘーテス自身はいつもと変わらない雰囲気であるが、ペテテルがいろいろとテーブルをセッティングしているので何かあるのだろう。


「今から何かあるのか?あと、来訪者でもいるのか?」


 全員座った後、ワルドが質問した。また、全員が座っても椅子が一つ余っていた。


「今から今後の方針を決めようと思ってな。アズラに任せた仕事も終わったし、ナーニャとアルマスも目覚めたからな。来客はくるかも知れんし来ないかも知れないから気にしとかないのが得策だ。」


 アズラに任せた仕事は少し気になるが置いておこう。ヘーテスはそのまま本題に入った。


「さて、早速だが、魔王の出現が観測された。」


 悪魔とナーニャ以外がポカーンとなり、反応に困っている。


「すまん、魔王って何だ?」


 アズラが魔王についてヘーテスに聞く。


「魔王っていうのは字の通り、魔の王だ。アルマスが持つ聖剣の担い手が打ち倒すべき者とも言える。出現地及び現在地は不明だ。」


 アルマスはそれを聞き、ヘーテスに質問する。


「担い手は見つかったのか?」


「いいや、それで提案だ。俺達で討伐しないか。」


 ヘーテスの言葉にワルドはアルマス達が思った疑問をぶつける。


「それじゃ倒せないって話だから聖剣が作られたんじゃないのか?」


「そらそうだ。今回は人類対魔の争いだからな。人類だけではどうにもならないということで聖剣がそこのアルマスを介して製造された。だからこそ、聖剣の代わりとして、人類でない元々戦力計算にない俺達悪魔が実質総出で出てきてやるっていう話だ。」


 それを聞いてアルマスとワルドは納得したが、まだ他の奴らには疑問が残る。


「何でわざわざ悪魔が介入してくるのさ。」


 トルクスがヘーテスに質問した。


「単純に聖剣を用いた全力戦闘が起こったとき、俺達の想定する最悪が起こる可能性があるからだな。わざわざ封印した存在が復活してはたまったもんじゃない。」


 ヘーテスの提案に真っ先に返事したのはアズラだった。


「わかった。その提案、俺はのる。」


 アズラに驚いたのはカナだった。


「怪しい提案に簡単にのるなんて、頭大丈夫なの?しっかり断って」


「俺の勘は当たるから大丈夫だ!」


「それ大丈夫じゃない。」


 カナは呆れている。確かにアズラのように決断するのは危険だ。しかし、今回においてはアズラの決断は正しい。


「カナ、アズラの決断は自身の安全を考慮すれば正しいぞ。ここはヘーテスの領域だ。よっぽどな条件でない限り飲んでおく方が得策だ。更に言うと、ヘーテスの言うことは事実であることは俺の眼が保証してしまっている。」


 トルクスのいう通りここはヘーテスの領域であり、ヘーテスはこの中でも一番強い。ここで彼の提案を受けないのは現在の自身の安全を考えれば、悪い選択肢であった。

 また、トルクスの眼は変質しており、真偽を見分けることができること、更に邪竜戦前にさらっと愚痴のように語られた過去の事を覚えていたため、ヘーテスを信用する事が出来た。


「なので、ヘーテス、俺もお前に協力しよう。」


 アズラに続いてトルクスもヘーテスの提案に乗った。


「えっ?乗った方が良いの?、、、わかった乗るわ。乗れば良いんでしょ!」


 カナは何とかバルムに内側から説得され、ヘーテスの案に乗った。これにより、アズラ、トルクス、カナはヘーテスの案に賛成し、残るはアルマス一行となった。残りの全員はアルマスの冒険に付き合うと決めているため、決定はアルマスに委ねられた。


「俺は、、、乗らない。」


 アルマスは断ることを決断した。


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