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聖剣の担い手探し  作者: かざむき
43/92

42.人魔同盟

「風丸!一気に転移でシュパッていけないの。」


 走りながらカノンは風丸に聞く。


「僕の能力は短距離の転移を高速で行えることに特化しているのでこの距離の移動には向いてないんです。なので、長距離移動の後は、ちょっとしたインターバルが必要になってしまうんです。」


 風丸も走りながら答える。

 この時、風丸とカノン、アズラは魔女の相手をするアルマス、ハク、ワルドと別れて城塞に向かって移動していた。


「雑談もいいが周りをもう少し見とけよ。風丸、転移そろそろ出来そうか?」


 アズラは前方にいた魔獣をさっきアルマスから貰った虚剣で斬り殺す。


「はい、そろそろ転移します。この距離だと町というか城塞は目前です。」


 風丸の言葉に二人は風丸に近付く。風丸は二人の位置を確認してから、転移を行った。


 三人は言葉を失った。そこにあった城塞は町に戻っており、その上で瓦礫の山と化していた。

 黒い鎖に繋がれた凍結した巨大な竜、限界を知らずに植物による侵略を続ける緑の怪物、あらゆる物を破壊していく巨大人型兵器。この状況で生きている人間は百にも満たない。竜の影響で出現する異形の魔もこの環境についていけず、生まれた瞬間に死亡するのも少なくない。


「どうしますか?アルマスも、ここまでの状態は予想していなかったと思いますが。」


 沈黙を風丸が破る。どう考えても、このメンバーで怪物達を相手するのは力不足であった。


「おい、あそこに誰か倒れているぞ!」


 アズラが倒れているトルクスを発見した。風丸はすぐに転移して、こちらに持ってくる。


「この人は確か、トルクスでしたか?外傷は無いですが、能力面でかなり無理をした形跡があります。」


「トルクスさん、起きてますか?」


 風丸が抱えているトルクスにカノンは声をかけて、軽く頭を叩く。


「うっ!」


 トルクスは目を覚まして辺りを見渡す。そして、町とその上にいる怪物を見ると、飛び起きて、町へ駆け出そうとした。それをアズラが止める。


「おい、お前一人で突っ込んだところで無駄死にだぞ。仲間が心配だとか、一人でも多く助けたいとかあるかもしれんが、無策に突っ込むのはバカにも劣る無能のすることだ。お前一人であれ全てを倒せるイメージがあるのか!」


 アズラがトルクスに問い、トルクスは何も答えられない。


「無いのだろう。では、今から作戦を考える。お前ら、いいよな!」


 アズラに対して、カノンと風丸は頷く。早速、風丸は偵察に行こうとすると誰かから呼び止められる。


「そこの鬼、偵察は必要ない。俺が知っているからな。」


 三人が声の方を見ると、そこにはヘーテスがいた。


「俺の名はヘーテス。古い悪魔だ。魔女の仲間でもある。訳あって俺は奥の手を出せない。なので、あいつらの討伐を手伝ってほしい。」


「わかった。では、その情報の開示を。」


 アズラは悪魔であるヘーテスをあっさり受け入れる。


「待ってくれ。城塞を半壊させたのは悪魔だったぞ。信用できるか!」


 アズラの対応にトルクスは反発する。


「確かにそうだな。第一、カトは俺らの仲間だ。どうするんだ?人間。」


 ヘーテスはアズラを試すように言う。


「確かに信用は無いな。だか、そんなものは知らん!俺は勘でこの悪魔は大丈夫だと思ったから、協力しようと思っただけだ。」


 アズラはそう言い放った。トルクスはポカーンとした顔になり、ヘーテスは大笑いした。


「現代にこんな馬鹿がいたとはたまげたな!気に入った。契約しよう。俺はお前の立てた計画に協力する。」


 ヘーテスがそう言うと、突然陣が現れて、そのままヘーテスに刻まれた。ヘーテス以外その陣の効力を知らないが、その効力は契約内容を故意に裏切れなくする力がある。


「これで俺はお前の計画を故意に裏切れなくなった。安心して策を練るがいい。」


 カノン達は悪魔の考え方って分からないなと思った。

 ヘーテスは怪物達の特徴と自身ができることを言い始めた。また、他の奴らも自身の能力について話していく。そしてアズラが作戦を立てていく。

 

「まず、一番対処が簡単なのは緑の怪物だな。ヘーテスの話だと、あいつは核の部分を貫くだけで機能停止する。絡み付いてきて吸収される植物は厄介だが、風丸という転移を高速でできる奴がいる時点でそこまで脅威にはならない。」


 アズラが風丸の方を見ると、問題ないと風丸は頷く。アズラはそのまま、作戦を話し続ける。簡単に要約すると、邪竜バーバルム、巨大人型兵器、緑の怪物の怪物という順番に撃破するという計画だ。


「…っていう作戦だ。異論がある奴はいるか?、、、、いないな。」


 アズラは剣を掲げる。それに合わせて全員が準備を整える。


「さあ、、、あっ、チーム名決めるの忘れてた。」


 風丸とカノンが吹いて、トルクスがツッコむ。


「おいぃぃぃ!いい雰囲気だったろ!テキトーでいいだろ。人魔同盟とかでいいだろ!」


「人魔同盟か。いい名だ。それで行こうぜ。」


 ヘーテスは人魔同盟を気に入ったようだ。


「オッケー、分かった。人魔同盟だな!さあ、仕切り直して、、、さあ、人魔同盟、出撃だあぁぁぁ!!!!」


 アズラが叫び、風丸が言う。


「第一作戦"竜殺し"開始します。」


 風丸の転移により、全員がその場から消える。それと同時に邪竜の拘束が解ける。強烈な魔力が解放されて、緑の怪物と巨大兵器がそれに反応する。これにより実質的な邪竜対巨大兵器、緑の怪物、人魔同盟の構図が出来上がった。


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