表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖剣の担い手探し  作者: かざむき
25/92

24.魔獣発生

カルワルナ近郊の森


「どうした、カナ?不機嫌じゃないか。」


 トルクスがカナに声をかける。トルクス、カナ、ワルセペスは依頼された薬草、クルミル草を取りにきていた。


「9の2班の奴らが急に押し掛けて来て、共同研究することになったのよ!」


「9の2ってことはあのシャルのとこか?」


「そうよ!あの目が本当に嫌いなの!昨日も訳分からない実験に付き合わされたし!なんで、剣とか斧とか包丁とかで物を切りまくらなきゃいけないのよ!」


 トルクスとの対話でカナはシャルに対しての嫌悪を出しまくる。トルクスも笑いながら聞いていると、


「雑談もいいが、クルミル草を探せよ。」


 ワルセペスが仕事しろと、釘を刺した。


 ちなみにカナの能力で作れないのかという疑問に関してはカナは、


「植物の種類によっては、外的要因が原因で目的の効果をもつものに変化するから、私の能力でも、うまく作れないものがある。」


と答えている。


 三人はしばらく探しているが、クルミル草はなかなか見つからない。


「変ね。いつもならここら辺に生えてるのに。」


 カナは同業者が既に刈ったのかと考える。すると、突然、強く禍々しい力を遠くに感じた。


「まずい!トルクス、カナを抱えて逃げるぞ!!」


キィン!!!!


ワルセペスが指示するが、時既に遅し。力は急速に増大し、爆発、三人は吹き飛ばされた。幸い、三人には怪我はなかった。


「何の冗談だ、こりゃ。」


  グルルルル  フシャー     クロロロ

     グオオォォォォ!!!!    ワオーーン    ……


トルクスは思わず、言葉をもらす。爆心地を中心に、数千の魔獣がひしめいている。

ワルセぺスはカナを抱え、トルクスと走り出す。


「あれは軍では大規模爆発型魔獣発生と呼ばれている現象だ。人と魔獣の戦いに勝ち始めてもあれがあるから、人は魔獣に打ち勝てていないんだ。」


ワルセぺスはカナとトルクスに説明する。

 大規模爆発型魔獣発生、それは元々、魔獣がいた地域で魔獣が少なくなった時、突如として起こるものであった。規模としては、数千の魔獣が一気に解き放たれる。元々は大陸の極北地域だけでおこっていたが、年々それが起こる地域が南下しつつある。発生した場所は魔に汚染され、魔獣が自然と出現するようにもなる。

 また、魔獣には自然発生し、強力な親個体とそこから生成される一般個体が存在し、これで出てくるのは全て親個体である。


「あれをほっといたら、ヤバイんじゃないのか!?っていうか、あんたの透明化で位置を隠せないんか?」


トルクスが話す。


「武器とかなら隠せるが、生物とかに関して魔獣は光を使わずに感知出来るから意味ないんだよ!あと、数分で規模は数十倍に増えるが、今、あの空間は人が入れば即死するレベルでヤバイから、俺たちにはどうあがいても、太刀打ちできない。」


ワルセペスがトルクスに答える。

 カナは植物を操り、前方の木々といった障害物をどかし、後ろに障害を作って町までの逃走をより早くできるように努力していた。だか、彼らを察知した、生み出された一般個体の魔獣の大群がすごい勢いでそれを突破してくる。三人のもうそこまで魔獣が迫っていた。


「出し惜しんでも意味ねえな。トルクスやれ!!!」


「わかりました!!」


ワルセペスがトルクスに指示する。トルクスは走るのを止める。そして、剣を抜き高く掲げた。刀身は光輝き、その光が最大に達した瞬間、彼は剣を振り落とした。

 刀身から光が放出され、光は魔獣を飲み込み蒸発させていった。トルクスの前方にあった森は焼かれて消滅していた。トルクスの手にあった剣はぼろぼろと崩れ、塵となった。

 トルクスは倒れそうなところをワルセペスに抱えられ、ワルセペスはまた駆け出そうとした。


「まさか、、囲われているとわな。」


 ワルセペスの後方以外には既に魔獣で埋め尽くされていた。トルクスはさっきの一撃の疲労で動けない。

 ワルセペスは二人を地面におろし、弓を引く。


「カナ、足止めを頼む。」


「はい」


 魔獣が跳びかかってくる。ワルセぺスは一体一体正確に一撃で射殺していく。カナは植物で進行の妨害をする。しかし、魔獣に限りはなく、距離は次第に詰められる。

 三分が経っただろうか。弓が使える距離ではなくなり、ワルセぺスは不可視の剣で魔獣を切り捨てる。

 ワルセぺスはカナが生やした木を背に戦う。木の上にはカナとトルクスがおり、どちらも体力がもう残っていない。


バキバキ!!! ドオーン!!


「きゃあ!?」


「くっ」


木も折れ、カナとトルクスは地面に激突し、隙をつかれてワルセぺスも一撃をくらう。

 カナ、トルクスは地面との衝突で気を失い、恰好の的だ。魔獣がひしめき合い、逃げ道は無い。


「これが戦場から逃げた者の末路か、、、」


ワルセぺスは諦めつつも、剣を握り直す。魔獣が全方向から襲い掛かる。そして、、、


ドーーーン!!!!


「間に合った!!やばっ巻き込んだか?」


魔獣は吹き飛ばされる。ワルセぺスの前には四本腕の黒い怪物が降り立った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ