22.散策
カラーン カラーン
鐘が鳴り、午後の授業が終わる。
午後の授業を特に問題無く終えたハクは宿へと帰ろうとしていた。教室を出るとカノンがいたので声をかけた。
「カノン、僕は今から帰るつもりだけど、カノンも帰る感じ?」
「私は少し、図書館に行ってから帰る感じにするわ。資格の本とか読まなきゃいけないし。」
ハクはカノンの目的が資格の獲得だったことを思いだした。
「わかった。じゃあ、先に帰っておくよ。」
ハクは宿への帰路についた。
ハクはこのまま帰るのも面白くないと思い、都市の散策をしようとまわり道で帰ることにした。
学校の近くを適当に歩いていると、賑やかな商店街が目に入り、ハクはそこに向かった。
港町であるカルワルナの商店街には、様々な品物が並んでいた。装飾の細かいガラス細工に色鮮やかな織物、珍しい食材などがあった。
「よっ!そこの坊主、金あるか?牛串食わねか?うまさは保証する。祝本日開店ということで、安くしていくぜ。」
ハクは商店街を歩いていると、二十半ばの銀髪の男に声をかけられた。男は屋台の中で牛串を焼いている。高身長で筋肉もしっかりついていて、さらには腕に少し大きめの切り傷の痕があった。あと、ハクの頭には兄貴という単語が浮かんだ。
「じゃあ、一つお願いします。」
ハクは、カノンとアルマスよりお小遣いを貰っていたため、お金はある程度持っていた。ハクはせっかくなので、一本貰うことにした。
「あいよ!塩かタレどっちがいい?」
「タレでお願いします。」
男は焼きたての牛串にタレを掛けて、ハクに渡す。ハクはその場で食べて感想を言う。
「おいしい!!兄k、お兄さん、もう一本!!」
「兄貴でいいぜ!うまいだろ!!毎度あり!!」
男は自慢気にいった。ハクは割引された二本分の値段を払ったあと、兄貴と軽く雑談して、屋台から離れた。ハクはこの都市から離れるまではここに通おうと思った。
「ただいまー。」
辺りも暗くなり始めた頃、宿に戻ったハクは部屋に入った。
「おかれり~、町の散策をしてた感じ?何か美味しいものとかあったりした?」
カノンは既に帰ってきており、ハクに何かあったかと確認した。
「商店街に美味しい牛串の屋台があったよ。後、ガラス細工とか、彫刻とかすごかった。人って手が器用なんだね。」
ハクは都市散策の感想を話した。
気が付くと、アルマスやワルド、風丸が帰って来ており、みんなで食堂へ向かった。
「へー、学校って楽しそうだな。勉強はごめんだがな。」
ワルドがカノン達の話を聞いて、楽しそうだと答える。風丸も同感と言わんばかりに頷いた。
「そういえば、アルマス話題になってたよ。シャルって人面
白そうな人らしいね。」
ハクは昼休憩のことを思い出してアルマスに言う。
「あぁ、あいつは面白い。滅茶苦茶賢いのに発想がファンタジー路線をいってんだ。しかも、それを否定できないくらい、理論詰めされてんだ。」
アルマスは笑いながらシャルの話をするが、バカにしている雰囲気はなかった。
「そういや、シャルがその内、ハクに会いたいと言ってたがどうする?」
アルマスがハクに問い掛ける。
「別にどっちでもいいよ。」
ハクは問題ないと返答した。
「わかった。時間は今度連絡する。あと、話が変わるが俺明日以降中々帰ってこないと思うしよろしく。」
その後、しばらく、アルマス達の食堂での食べながらの話が続いた。




