21.昼休み
ハクは午前の授業の戦闘訓練の後、6班の人達と学校の食堂に来ていた。
「ハク、お前の能力かっこいいな!しかも、あの炎の火力、半端ないな!見たか、あのアム先生の顔?口をあんぐり呆然としていたぜ。」
クカラはホットドックを食べながら、さっきの訓練、ハクとカナのペアと影の獣との戦いのことを話していた。クカラは獣を一瞬で焼却した火力に目を輝かせる。
「本当にすごい力ですわ。あの炎は何です?敵のところだけに正確に出現していた気がしますが。」
ゲキカはカレーを食べながらクカラに続く。ゲキカは火力より、離れた位置に正確に炎が出現しているところに注目した。
「あの~、カナさん?大丈夫ですか?ハク君に圧倒的な力を見せつけられて、落ち込んでませんか?カナさーん。聞いてますか?」
草太郎はどんぶりを食べながら、カナに声を掛けている。カナはぽけーとしながら、バターを塗って焼いたパンをパクパク食べていた。
「、、うん、、うん、聞いてる聞いてる、、、はー----ぁ」
どうやら、頼れる先輩ムーブをしようとしていたら、その相手が自分よりもとても強くて、自分は何も手を出せなかったことにショックを受けているようだ。また、良くワルセぺスやトルクスの魔獣狩りの手伝いをしていて、獣には慣れているという自尊心から、7Bの皆にかっこいいところを見せたかったという感情も大きく関わっているようだ。
「えーと、なんかごめんなさい。」
「ガフッ!」
ハクはカナの様子を見て謝った結果、カナはトドメを刺された。チーンという音が聞こえた気がする。
「あー、ハク、今はカナのことはほっといてやってくれ。その内、生き返ってくるから。」
クカラはこのままではハクが無自覚にオーバーキルどころか、死体撃ちを始めると直感し、ハクにカナの心配させるのをやめさせた。
「そういえば、9クラスに新入生が入ったそうよ。」
ゲキカもハクの気を逸らすために話を変える。
「新入生が9ってコネ、、、は無理だな。この学校でコネが使えるのは他国の王族レベル必要だし。第一、8ならまだしも、9って魔境だろ。」
草太郎がその話題に乗っかる。彼自身、それについては元から気になっていたようだ。
「その話だけど、多分、助手ではいった感じらしいわ。しかも、相手はあのシャルと聞いたわ。」
「え、あの変人が!?あり得ね~。」
シャルという人名が出た瞬間、クカラも大きな声で反応する。
「9にいった人って1人だけですか?」
ハクは質問する。
「ええ、私の聞いた限りではそうですね。」
ゲキカがハクに答える。
「へぇ~、アルマスには面白い友人がいるみたいですね。今度、アルマスに頼んで会ってみようか。」
ハクの言葉で、カナが蘇生され、
「ハク君、この学校には遭遇してはいけない人がいるの。あの人に会うと全てを見透かされるから、絶対に近寄らない方がいいわ。」
カナは、ハクがシャルと会うことを止めようとする。その後、
「シャルのことは置いといて、アルマスってのは、あの本を持った運び屋のことか?」
クカラがハクに尋ねる。
「多分、会ってるよ。試験の点数でいうなら、8ぐらいはあったんじゃなかったけな。」
四人は、はへぇーと言ってあの運び屋、賢かったんだと驚いた。そしてカナは荷物がつい先日届いたことを思いだし、
「アルマスさんがいるってことは、もしかしたら、カノンさんもいるの?」
とハクに尋ねる。すると、
「えぇ、私もいるよ。」
カナの後ろから声がした。そこにはカノンが立っていた。
「ハクがぼっちになってないか見に来たけど問題無さそうね。こんにちは、6班の皆さん。20班のカノンです。」
カノンは6班に挨拶をした。すると、
「やっぱり、運び屋夫婦で間違い無かったんだ。」
草太郎がそういう。
「アルマスとは競争相手です!!というか、その呼び名どこまで広がってるんですか?」
カノンは即座に否定し、その呼び名が意外と広範囲に広がっていることに驚いた。そのやり取りにハクは二回目だと大笑い、カノンにひっぱたかれた。
その後、カノンも混じった雑談が続き、授業五分前の鐘がなるまでそれは終わらなかった。
「じゃあ、教室違うから先戻るね。」
カノンは7Dの教室へと戻っていき、ハク達も7Bの教室に戻った。




