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聖剣の担い手探し  作者: かざむき
19/91

18.試験

 宿に戻ったアルマス、カノン、ハクは早速、入学のため書類を書き始めた。アルマス、カノンは五年くらい前に一度やっていたので問題なく書いていく。ハクもそれを参考にして書いていくため書類作成はすぐ終わった。

 アルマス達は宿から歩いて、ちょっと行ったところの学校に書類を提出しに行った。

 この時期はこのような形で入学するのは稀なのか、受付は空いていた。書類は問題なく受理され、その後、入るクラスを決めるためのテストを、明日行うから来てくださいと伝えられ、アルマス達は宿に戻った。


 宿に戻ってから、アルマスとカノンとハクはゆっくり休憩していた。


「人間って大変だね、こんな書類をいつも書いて、読んでる人もいるんでしょ?」


 ハクが突然、そう呟く。


「書くことが定まってるから、これは楽なほうさ。」


 アルマスがハクに反応し、言葉を返す。


「というか、あなたは異常よ。ここ数日で文字を覚えて、見よう見まねで書類かけるって、、天才ですか?」


 カノンはハクに驚いている。そして、少し考えて、


「ハク、あなたは今から明日の試験まで、しっかり勉強する必要がありそうね。」


そう、ハクに言った。


「確かに、俺も賛成だ。今のお前が試験を受けて入学すると、ほぼ低学年行きだが、お前だと、簡単な授業に飽きて何か問題を起こし兼ねない。」


 アルマスも同意する。どうやら、アルマスとカノンは、学校にいってからの授業中のハクの素行不良が心配であり、制作や研究課題の多い、高レベルのクラスに行かせたいようだ。


 ちなみに、クラスは十クラスある。学力が高い順に9から数が減っていき、一番低いのは0である。アルマス達のいう高レベルは6以上である。カノンの目標である高等学力認定証を得ることの前提条件はそのクラスに所属したことがあることである。

 本来は自身の学力のクラスに入ったほうが良いため、この試験前にしっかりとした勉強はいらない。

 アルマス、カノン、ワルド、風丸、ハクの現在の学力をこのクラスで表すと、それぞれ、8、7、6、8、2である。一般的な人々の平均は5であることを考えると、現時点では、ハクを除いて、彼らは結構、学力はあるようだ。



「今日の残り時間は勉強ね。」


 カノンは、アルマスとハクに宣言した。それを聞いてアルマスは本から様々な教本を出して、カノンとハクに渡す。

 現在時刻は一時を少し回ったくらい。この時刻をもって彼らの勉強は開始され、それは寝るまで続いた。



次の日


 朝の十時。アルマス、カノン、ハクは学校の校門前にいた。試験に受けに来たのだ。門には受付の人が立っており、アルマスらを見つけると試験場へと案内してくれた。

 試験場には既に数人待機しており、アルマス達で最後のようだ。アルマス達は指定された席に座り、ただ待った。


「試験の内容は書類に書いてあった通り、語学、数学、歴史の3つの筆記。体力測定。面接だ。ここの内、筆記と面接を総合的に評価してクラスを決定する。準備はいいか。それでは今から問題用紙を配る。」


 試験監督がやって来て、今回の試験の内容をざっくりおさらいし、問題用紙を配る。


「始め!」


 こうして、試験が始まった。




夕方 宿


「お!お帰り。試験どうだった?」


 試験を終えて帰ってきたアルマス達に、部屋でくつろいでいたワルドは声を掛けた。


「俺は特に問題なしだ。大体解けた。」


 アルマスは普通に答える。


「アルマスほど自信はないけど、ある程度は解けたと思うわ。」


 カノンは若干、疲労感を含ませて答える。


「面接って面倒くさいね。」


 ハクは面接が嫌だったようだ。


「まあ、お疲れさん。こっちは風丸がいろいろやってくれたから、明日から狩人として活動できるぜ。そっちは明日からいきなり学校だっけか?」


 ワルドは明日の予定を聞いた。それにカノンが答える。


「えぇ、明日9時からいきなり。行ってすぐクラスの発表からの授業だって。」


 そこから、予定についての話が始まった。


「まあ、話は一旦置いといて、そろそろ食堂行かないか?もう少しすると混んで席なくなるぞ。」


 しばらく話した後、アルマスが時間を見て三人に言う。


「あ、その必要はないぜ。」


 ワルドがアルマスに言う。ちょうどその時、


「魚の刺身の盛り合わせができました。」


 風丸が刺身が取りつけられた大皿を持って部屋に入ってきた。


「ワルド殿に頼まれたので、前回好評だった刺身を作って来ました。」


「「「「お~~!」」」」


 皆、歓声を上げて食べる準備をし、


「「「「「いただきます!!」」」」」


ワイワイ騒ぎながら、夕食を楽しんだ。




 

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