14.空を駆ける
現在、時刻は9時をすぎたところ、アルマス達はキャンプ場を後にしようとしていた。
「ダカスさん、ハロンクさん。1日泊めていただきありがとうございました。」
カノンが代表してお礼を言う。
「おう、達者でな!あんたらは大丈夫だと思うが、魔獣に気を付けろ。あと、気が向いたら俺らの軍に来い。歓迎しよう。」
答えたのはハロンク達に説教され、ボコボコのダカスだった。
別れを済ましたアルマス達は南方向に歩き出した。
草原をしばらく歩いているとアルマスがカノンに質問する。
「こっからは、目的地の港町カルワルナに直行する感じか?」
「ええ、そんな感じ。でも、普通に歩きで行って、ここから予定の二週間程度で到着のは無理だね。」
リアナ区域から、大陸の南端に位置するカルワルナの距離は約10000kmとかいう距離である。
「こう考えるとやはり海喰いが及ぼす影響ってヤバイですね。」
風丸は改めて海喰いの恐ろしさを実感していた。
「そういえば、俺自身が言っててなんだけど、大陸では海喰いは海帝ハルルが正式名称らしいから、言い方直しといたいいぞ。あと、大陸民はハルルを船乗りが過大評価しまくっている巨大な龍ぐらいの認識だから、若干話が噛み合わないこともあるし、気を付けろよ。」
アルマスが海喰いの呼称について訂正をうながす。
ちなみに、大陸の人間含め、大体の人間はハルルを見たことがない(出会ったら呑み込まれている)。また、見ていても、遥か遠方であるため、ハルルが半径20kmも飲み込むほどのデカさであるという事実を信じれないのだ。なので精々、半径1kmを呑み込む程度だと考える人が多い。
「ハク、お前空を走れるか?」
唐突にワルドはハクに質問する。
「さっき、ちょっと練習してみたけど、まだ無理かな。」
ハクは残念感を漂わせてこたえた。すると、ワルドはアルマスに
「アルマス、身体強化って無理なく何重くらいかけれる?あと、ソリあるか?四人用の。」
「今の俺なら五重くらいだな。ソリは有るぞってお前まさか!」
アルマスはワルドの考えを察する。
「別に早く着いても問題ないんだよな?」
「ええ、問題ないわ!」
カノンも考えを察して了承する。そして、風丸、ハクも
「楽しそうですね。」
「大空の旅だ!!」
賛成のようだ。
ワルドは黒い怪物へと変化し、ソリのロープを体にいい感じに取り付ける。ほか四人はソリへと乗り込む。アルマスはワルドに身体強化を施し、ソリの周りを結界で保護する。
「さぁ、行くぜ!!」
ワルドの足は大地を蹴り、四本の腕は空間を掴む。ワルドはソリを引きながら大空を駆けていく。
「目的地は大陸南端の港町カルワルナ。大空の旅をお楽しみあれ!!あと、アルマス、定期的に疲労回復よろしく!」
ワルドによる無計画で行き当たりばったりの大空の旅が今始まった。
ちなみに、キャンプ場の観測兵は南方向に黒い高速飛行物体が突然現れたと騒いでいた。
冬休みが終わってしまう。嫌だな~。
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