第十一話 コーチは消しゴムも使う
コーチングのお話のつづき
一見、スピリチュアルの話と似てますが、コーチングの場合は現実的、合理的。愛や神は持ち出しません。
自分の能力を最大限に発揮させるためには、コンディションを落とさないことが大事。その中には感情も含まれる。悲しみや怒り、憎しみがあると脳の活動は落ちる。それはとてももったいない。感情を波立たせて何かいいことがありますか? いやな出来事を思い出して、またつらい気持ちになって、それでいいことがありますか? という発想。
生きていれば、嫌なこと、辛いことがあるのは当たり前。
ですが、次の瞬間から明暗が分かれる。「明」は、その出来事を忘れて、いち早く平常心に戻れる人。「暗」は、その出来事を繰り返し想い出す人。当然、思い出す度に能力は低下します。そうすると二次被害、三次被害が起こりかねない。注意散漫になって、また別のトラブルを招いたり、トラブルがなくても成績が落ちるわけですから。
そこで大きく道が分かれていく。
「コーチング」では、「忘れられない」とは云わせない。「自分が覚えている」と見なします。「覚えないようにすれば、必ず忘れる」という理屈。
脳の仕組みで云うと、長期記憶に保存するかどうか。
長期記憶に保存すれば、その出来事は繰り返し思い出されるし、むしろ一層、つらさが増すことになります。そのひどいケースがトラウマ。
長期記憶に書き込まないよう、そこで手を打つのがベスト。そうすれば、すぐに忘れる。覚えていられません。
ということで、方法論としては、長期記憶に書き込まないようにするには、どうすればよいか? すでに長期記憶に保存されているつらい出来事はどうれば消すことができるか? この二つ。
ここから先は、有料…… ということではありませんでしたが、タダの話では詳しいことは語られませんでした。そこは実際に、コーチングを受けて下さい、ということですね。
ですので、ここからは、わたしが推測したやり方です。ご了承下さい。
まず、消しゴムを買ってきて下さい。引き出しの隅に転がってるヤツではありがたみがないのでケチらないでください。最高によく消えるという、すごい消しゴムがいいです。
消したいことがたくさんあるなら大きいヤツが良いですし、最高の効果を求めるなら、使い捨てにするという手もあります。一つの出来事を一回消したら、もうその消しゴムはお役御免。捨てるというのはよくないですね。ありがたく感謝して引退していただく。
さて、消しゴムの使い方。
利き腕でしっかり消しゴムをもって、目を閉じて、嫌な出来事を思い浮かべて、それをゴシゴシと消しゴムで消していく。エアーで消す動作をしてもいいですし、あらかじめ机に紙を置いておいて、実際にそれをゴシゴシやってもいいです。ともかく手を抜かずに、頑張ってゴシゴシやる。
今のところで読むのを止めた方は、残念でした。
魔法は、ここから。
目を閉じて、ゴシゴシ、きゅっきゅっと消していく時に効果を激増させる呪文があるのです。
「○○さん、ありがとうございます!」
「おかげさまで□□出来るようになりました!」
そんなふうに唱えながらやるのです。
○○さん、というのは、その思い出の相手です。名前を思い浮かべるだけで疼くと思いますが、出したほうが効果はあります。はっきりと口に出して、ありがとうという。世界の色が少し変わりますから。
□□は、これは自分で探さないといけません。物事には必ずいろんな側面、別の作用があるので、被害、迷惑を受けたようなことでも、おかげで痩せられたとか。それ以降、注意深くなったとか、その場所を離れたら出会いがあったとか、あるはずなんです。いいことは自分で手に入れたつもりになって、○○さんは酷いことだけしたと思うと、お互いにつらい。まあ、これはスピリチュアルの考え方なんですけどね。併用すればいいじゃないですか。
何も唱えないでやっても効果はあるんですが、たとえていえば、消し跡が少し残る。少しでも跡が残っていると気になる人は気になる。
ところが感謝の言葉を唱えると、その消し跡が花の絵になったりするのです! 思い出す度につらくなっていた出来事が、最終的には、なつかしい思い出に変わる! そこまで行けば、奇跡ですよね~
わたし? 先日、初めてやってみました。
正直、思い出してつらくなることは止まりました。
ただ、忘れてはいませんし、思い出して砂を噛むような気持ちになるという、長年のクセがついつい出そうになります。やはり、習慣を変えるのには時間が掛かりますね。
まあ、でも、こうすればいい! というアテがあるのとないのとでは大違い。
過ぎたことに今も苦しんでる方は、よかったらどうぞ。
だそく
ふつう、一回目はよく効きます。それから、今度は逆に悪化するようなこが起こったりします。たぶん、軌道に乗るのはそこから。
ありがとうございます!