白い子どもたちの歌
光徒歴程(原典)第二章『ay sies ig』より
可哀想な白い子どもたち
一羽の鳥と青い炎
一羽の鳥と青い炎
一条の線が空を砕いた
永遠の命を打ち砕いた
可哀想な白い子どもたち
故郷を失くして 遠くの地へ
楽園を壊したのは
一羽の鳥と青い炎
知ることを畏れぬ愚か者のために
可哀想な白い子どもたち
自由を失くして 遠くの地へ
楽園を壊したのは
一羽の鳥と青い炎
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アリスタルコス、エラトステネスに伝わる古い童歌。
光を嫌い、疎むアユ・シエス・イグの民の間で語り継がれるのは、イガルを讃える歌ではなく、楽園と自由を奪われた悲しみの歌でした。
星の民はイガルの加護を受けながら光を拒んだイグの民を、険しい山の向こう、及び遠くの島国へと追いやりました。今でもイグの民は差別対象となることがあります。
イグの民は星の民を「裏切り者」と呼びました。
イグの民の中には、ネガルを信仰する者もいます。
悲しみを共有する同胞として、ロストに友好的な者も少なくありません。
故にアリスタルコスは異端の地と呼ばれ、余所者を拒むのです。
光と共に生き、イガルの加護を受け入れた星の民。
光を遠ざけ、イガルの加護を受けながら異端とされ故郷を追われたイグの民。
星の子の戦争によって命を落としたロスト。
彼の者たちが和解するときは来るのでしょうか。