栄光なる青き炎の王
光徒歴程(原典)第七章第十三節『or eznet neg』
星の子戦争七日目の宵刻
エラトステネス、及び豊の海にて
悪しき者 ウラノグラフィアより現れ
黒き炎を押し広げ、侵略を始める
青き炎を纏いし鳥が翼を広げ、黒き炎を押し返す
これに立ちはだかるは十三の眼を持つ魔獣
黒き炎の王にして光を喰らう者
怒る眼は黒炎を放ち
憎む眼は宵闇を呼び
蔑む眼が大地を抉れば
悲しむ眼が毒の涙を流す
妬む眼は獲物を狩り
恨む眼が命を屠り
虐げる眼が心を殺す
貶す眼は的を射るようにして
嘲笑う眼は鑑賞するようにして
怯える眼で世界を呪い
乞う眼で領土を焼き
殺意の眼が魂を喰らう
即ち、原点への 回帰
【 or eznet neg 】
星の王 これに対抗すべく
聖獣らと座標を重ねる
一角の駿馬 嘴となり
白金の羊 左の翼となり
巨刃の蟹 右の翼となり
双頭の狐 両の目となり
猛り火の獅子 胴となり
星灯す蠍 長き尾となり
黒金の牛、花冠の女王、幸戴く鹿、永劫の竜の願いが心を灯し
舞い踊る山羊と星の子らの歌声が魂を灯し
魚の遺した祝声が器となり
やがて一羽の大きな鳥となる
即ち 円を 描く 動点 A
【or kaipa e dozz igaru “Astrologica”】
青き神風 十三の眼を持つ魔獣を押し返し
星の円周を翔る
黒き炎との境界をなぞるように
幾重にも光の環を描き
その最中、身体朽ちながらも
神風は聖躯を結界に変え
原初の地 ウラノグラフィアに
悪しき者どもを封印する
人馬宮、白羊宮、巨蟹宮、双児宮、獅子宮、天蠍宮は星の王と融合し、青き神風となって聖躯をロジカの環に変え、魔獣をウラノグラフィアに封印しました。その際に魂は天球に戻り、残された宮たちも役目を終えると、次々にこの世を去りました。宝瓶宮を帰る座標と定め、彼らは流転の中に生きています。魔獣はウラノグラフィアでロジカの環が壊れるのを待っており、現在でもロストを生み続けているのです。