第8話
起床すると食事を済ませてゲームにログインする。
ゲームの中で目を覚ますとまず眼にはいったのは知らない天井だった、なんてことはなく普通に昨日止まった宿屋の天井だった。
とりあえずステータスを確認する。
PN:ロビンフッド
JOB:弓師lv17
subj:なし
8,000ゼニー
HP(体力):100
MP(魔力):100
STR(筋力):35
DEX(器用):21
AGI(敏捷):27
VIT(耐久力):5
LUC(幸運):40
スキル
・ラピッドショット(15/100)
・気配感知(5/100)
装備
左右:初心者の弓
頭:無し(アバター:微笑の仮面)
胴:無し
腰:無し
足:無し
アクセサリー:初心者の外套
jobレベルが16上がっていた。レベルは1上がるごとに3ポイントのステータスポイントが入り、今までの行動から勝手にポイントが割り振られてしまうようである。
またレベルは上がっていたが新しくスキルが生えてきたなんてことはなかった。スキルの横になにか数字のようなものが現れていたがそれが何を示しているのかはわからなかった。…………とりあえず報奨でもらった装備をつけてみる。
PN:ロビンフッド
JOB:弓師lv17
subj:なし
8,000ゼニー
HP(体力):100
MP(魔力):100
STR(筋力):35(+20)
DEX(器用):21(+20)
AGI(敏捷):27(+20)
VIT(耐久力):5(+70)
LUC(幸運):40
スキル
・ラピッドショット(35/100)
・気配感知(15/100)
装備
左右:初心者の弓
頭:狩人の兜(アバター:微笑の仮面)
胴:狩人の胸当て
腰:狩人の腰当て
足:狩人の足当て
アクセサリー:初心者の外套
………すごくステータスが上がりました。やはり最前線の片落ちだからだろうか、かなりのステータス向上である。しかも、この数値は職業レベルが適正レベルより低いことによる一部ステータスが低下してこの数字である。とりあえずしばらくは装備の買い換えは必要ないことに安心する。
次に報奨で与えらた『???』を見てみる。アイテムポーチから取り出してみると、それは黒々とした角材であった。三メートルほどの大きさで表面は非常につるつるとしている。感触としては肌に吸い付いてくるようなもので、軽く叩いてみると衝撃がそのまま手に返ってきた。
かなり大きいのに羽根のように軽い。背中に掛けられている七十センチメートルほどの弓よりも軽いほどである。木材なのか、それとも金属なのかもわからないものである。とりあえずポーチの中に謎の物体をしまう。
……クエストが終わり、装備も一応揃った。次はどうしようか。……そういえば街の中はあまり見ていなかったなぁ、とりあえず今日は散策をメインにやっていこう。自由すぎると何をすればよいのかわからなくなるというのも困り者だね。……なんか既に満足してきそうでこわい。
宿から出て見ると昨日とは異なり、空には分厚い雲がかかっており今にも雨が降りそうな様相であった。道行く人もなにか急ぐように足早であった。
よくよく見てみれば、ほとんどの人が物々しい格好をしており黒々とした威圧感を感じさせる武装や全身を鎧で纏った者などが同じ方向に歩いていた。
この先になにかあるのだろうかと人の流れに身を任せていると大きな建物に人が入っていくのが見えた。周りの建物より二周りほど大きい立派な、しかし周辺の木造とは違い石造建築で威圧感が半端ない。店の名前などが書かれているわけでもなく傍らに掛けられた看板には盾と剣が意匠されていた。
建物の前でたっている間にも続々と人が入っていく。なんだかよくわからないので近くで商売をしていた売り子に建物について聞いてみた。
「いらっしゃい!……あぁ、あの建物かい?あれは冒険者ギルドだよ。討伐や護衛、採取の依頼とか山ほどあるよ。荒くれ者や命知らずが在籍してるようなところさ………最近は異界人が多く所属するようになったらしいがな」
どこか陰鬱そうな顔でため息をつく。
「異界人が多くなってからギルドは変わっちまったよ。荒くれといっても仕事にたいしては真摯な奴等ばかりだったのに、依頼を途中で投げ出したり暴力沙汰を起こすような奴等になっちまった。そして終いには狩猟を禁止されてる希少種まで狩始めちまって………とりあえず悪いことは言わねぇ、あれには近づかないほうがいいぜ」